「外壁塗装の種類や選ぶ方法がわからない」
「塗料によってどんな特徴があるのか、金額や耐用年数について知りたい」
このようにお考えの方は多いでしょう。
塗料は耐用年数や特徴によって選ぶ必要がありますが、お住まいの外壁にあった塗料を選ぶことが重要です。
どの塗料を選べばいいのかお悩みの方へ、今回は実施の目安からそれぞれの塗料の選び方までご紹介いたします。
外壁塗装を実施する大まかな目安とは?
一般的に外壁塗装をする目安は、築10年ほどだと言われています。
理由は、外壁がどれくらい劣化しているかがはっきりわかることと、それ以上になると劣化が進んで大規模な塗装工事をする必要性が出てくるからです。
ただし、外壁の素材によって耐用年数は異なるので、お住まいの外壁素材は何か確認しておきましょう。
外壁に使用されているのはサイディングと呼ばれる工場で生産された外壁材です。
このサイディングの原料の違いで塗装時期が変わります。
例えば、窒素系サイディングは塗り替え時期が7年〜10年、金属系のサイデイングは塗り替え時期が10年〜15年、木質系のサイディングは塗り替え時期が8年〜10年、樹脂系サイディングは塗り替え時期が10年~12年です。
それぞれ耐用年数は40年です。
その他の外壁材だと、石灰のセメントを砂や水と混ぜた素材のモルタルは塗り替え時期が8年〜10年、耐用年数は30年です。
コンクリートを軽量化したALCボードという素材は塗り替え時期が8年〜10年、耐用年数は60年です。
外壁塗装をする前に確認しておくことについて
外壁塗装をする前に確認しておくべきことが3つあります。
1つ目は、家の外壁に使われている素材です。
外壁には主にサイディング、銅板、モルタルの3つの素材が使われています。
それぞれの素材には特徴があるため、それぞれに適した塗料を選ぶことが大切です。
例えば、サイディングの場合はつや出し効果のある塗料を選ぶと新築並みの見た目に戻ります。
また、カビ防止、汚れの付着防止に強い塗料を選ぶことで外観維持につながります。
モルタルの場合は、乾燥や紫外線によるひび割れを防ぐために防水、弾力性に富んだ塗料がおすすめです。
その他コンクリートを軽量化したALCボードやタイル、ガルバリウム銅板などの外壁は塗料の特徴や優先させたい機能を重視して選ぶのがおすすめです。
2つ目は、お住まいの地域の気候や環境を確認することです。
地域によってどんな環境が外壁にダメージを与えているのかを調査することで、より優先すべき機能の塗料を選べます。
例えば、潮風を直接受ける道路際のお住まい、排ガスで汚れやすい場所、冬場の気温が低い場所、昼夜の寒暖差が激しい場所など劣化を進めるさまざまな環境があります。
外壁の状態に加えて、なぜ劣化が起こるのかの環境的原因について、当社には経験豊富なスタッフがおりますのでお任せください。
外壁塗装用の塗料の特徴をご紹介!
外壁塗装で使われる塗料は主に6つの種類があります。
1つ目はアクリル塗料です。
アクリルは耐用年数が5年〜7年と最短ではありますが、価格が最も安いという特徴があります。
耐久性に優れていない点が大きなデメリットで、外壁の塗り替えではあまり使われません。
そのため、すぐにでも外壁塗装をしたい方、DIYとして外壁塗装をしてみたい方におすすめです。
2つ目はウレタン塗料です。
塗装費用が安いことが特徴なので、10年以内に退去や解体が決まっている物件におすすめです。
耐用年数が短いため、外壁、屋根の塗装にはあまり使われていません。
3つ目はシリコン塗料です。
耐久年数が10年〜15年と長く、費用も高額ではないためコストパフォーマンスが高い塗料と言えます。
また、商品の種類も多いため、お住まいにあった塗料を選びたい方や実績のある塗料を使いたい方におすすめです。
4つ目はラジカル制御型塗料です。
塗膜を劣化させる成分を抑制する力があります。
価格がシリコンとほぼ同じで、耐用年数が1〜2年ほど長いため人気の塗料です。
紫外線に強く、コストパフォーマンスを重視したい方におすすめです。
5つ目はフッ素塗料です。
フッ素樹脂から作られる塗料で、耐用年数が長く、塗り替え回数を減らせます。
お住まいに15年以上住み続ける予定がある方や、メンテナンスの頻度を減らしたい方におすすめです。
6つ目は無機塗料です。
無機塗料とはレンガや鉱物、ガラスなどを塗料に配合したもので、耐用年数が25年〜30年と長いのが特徴です。
コケやカビの発生を防ぎたい方や多少費用がかかっても塗り替え頻度を少なくしたい方はご検討ください。
代表的な塗料メーカーの特徴とは?
日本の代表的な塗料メーカーは10社あります。
まず1社目は日本ペイントです。
日本ペイントの塗料で代表的なのは、ラジカル制御型塗料のパーフェクトトップ、コロナウイルスにも有効な抗菌作用を持つニッペパーフェクトインテリアクリーンなどがあります。
2社目は関西ペイントです。
関西ペイントは日本ペイントに次ぐ老舗塗料メーカーで、建築用、自動車用、防食用、工業用、船舶用塗料などを販売しています。
代表商品は、耐用年数が長いアレスダイナミックトップです。
3社目はエスケー化研です。
国内シェア53パーセントに達し、建築塗材で一番使われています。
代表商品は、コストパフォーマンスが良いラジカル制御型塗料プレミアムシリコンや、屋根の遮断塗料クールタイトです。
4社目はロックペイントです。
建築用塗料として有名で、車両塗料においても国内シェアトップを誇るブランドです。
一般家庭で使用できる代表商品は、省エネ効果が期待できるシャネツロックや、低汚染性の高耐久塗料ハイパーユメロックがあります。
5社目はアステックペイントです。
日本の戸建て住宅塗装で人気があります。
特徴として、仲介業者を介さない販売戦略が有名です。
代表商品は、独自開発の低汚染リファインがあります。
6社目はAGCコーテックです。
フッ素樹脂塗料のリーディングカンパニーとして信頼されています。
代表商品であるフッ素塗料るみステージは施工店として認められた業者しか使用できないほど、独人の施工店ネットワークを持っています。
7社目は日進産業です。
JAXAが開発した断熱技術を応用した断熱機能を備えた塗料ガイナが有名です。
この塗料は多くの賞を受賞しており、最新技術を備えた会社として注目されています。
8社目は菊水化学工業です。
下地の調整材からデザイン性を追求した塗材まで開発している会社として重宝されています。
代表商品は、結露防止塗料のケツロナインがあります。
9社目はプレマテックスです。
代表的な無機塗料メーカーとして知られています。
代表商品は、長い耐用年数と低汚染性を備えたタテイル2や断熱塗料シャダンネオが有名です。
10社目はピアレックス・テクノロジーズです。
光触媒コーティングメーカーとして有名で、代表塗料のピュアコートは光触媒塗料の中でトップシェアを誇っています。
外壁塗装に使う塗料の選び方について
外壁塗装における塗料選びのポイントは3つあります。
1つ目は外装材と塗料の相性を確認することです。
塗料と外壁材の相性がいい組み合わせと悪い組み合わせがあります。
例えば、弾性塗料とモルタルは相性がいいですが、サンディングとは相性が悪いです。
2つ目は耐用年数とコストのバランスを見ることです。
価格が安いという理由で塗料を選ぶと、結果的に外壁塗装をする回数が増え、コストが高くなります。
そのため、長期的な見方で塗料を選ぶことがおすすめです。
3つ目は、外壁塗装の工事費用が助成金の対象になるかどうか調べることです。
地方自治体によって助成金をもらえる場合があります。
ほとんどの助成金は塗料が指定されているため、外壁塗装の内容によってぜひご確認ください。
外壁材の種類について
ここでは外壁材について再度詳しくご説明いたします。
外壁材は主に7種類です。
それぞれ防水性、耐火性、断熱性、遮音性、耐震性、意匠性などの機能があります。
1つ目は窒素系サイディングです。
コストや機能性、デザイン性に優れており、施工が簡単という特徴があります。
工場製品のため安定しており、住宅の外壁材として有名です。
2つ目は金属系サイディングです。
金属サイディングは金属板を加工して断熱材で裏打ちしたものです。
メンテナンスの周期が長く、水のしみ込み、ひび割れ、凍害の心配がありません。
3つ目は樹脂系サイディングです。
非常に軽量なのに、耐久性があり、寒さや酸性雨にも強くひび割れしにくいというメリットがあります。
ただ、耐火性が弱く、カラーバリエーションも少ないのがデメリットです。
4つ目は木質系サイディングです。
木質系サイディングは木材を使用したサイディングで、表面に塗装を施してあります。
木のぬくもりを感じられる点や断熱性に優れているのが特徴です。
木材に不燃処理を施すと、防火性を高められます。
ただ、塗膜が劣化すると中に水がしみ込み、木材が腐食してしまうので早めの塗り替えが必要です。
5つ目はモルタルです。
防火性が高く、デザインに自由度があるという特徴があります。
工場製品とは違い、現場で職人により手作業で塗装されるため、現場での品質管理に大きく影響されます。
懸念点は、ひび割れが起き、雨水が侵入してしまうと腐食や雨漏りをひき起こすため、補修が必要です。
壁を触ると手に白い粉がついたり、剥がれている箇所が見つかればすぐに専門家に診断してもらいましょう。
6つ目はタイルです。
メンテナンス性、耐久性も非常に高いという特徴があります。
タイルは頑丈なため傷がつきにくく、防水性、汚れを防ぐ機能性ともに優秀です。
ただし、くぼみがある深目地というタイルの種類は雨水が溝にたまりやすく、劣化を促進してしまいます。
7つ目はALCです。
水に浮くほど軽量で、耐熱性、耐火性に優れています。
ただ、防水性が低く、仕上げに使われる塗料で防水性を保っている状態です。
もし塗料がなければ完全に水を吸収してしまい、内部の壁が腐食する可能性があります。