「見積書において確認するべきポイントを知りたい」
このように、悩まれている方は多くいらっしゃるでしょう。
見積もりに関する知識が浅いとトラブルに巻き込まれることもあるため、しっかりと知識を押さえておく必要があります。
そこで、今回は外壁塗装における見積もりについて解説します。
見積もりを依頼する流れから見積もりで費用を抑えるポイントまで幅広くご紹介します。
外壁塗装をご検討中の方は、ぜひこの記事を参考にしてくださいね。
□外壁塗装の見積もりを依頼する流れとは?
まずは、塗装業者を選びましょう。
塗装業者を探す際は、広告やチラシ、インターネットなど様々な情報媒体を活用すると良いでしょう。
また、知人による紹介や口コミを参考にするとより良いでしょう。
天候や紫外線の強さなど、外壁が受ける影響はお住まいの地域によって大きく異なります。
そのため、当社のようにお住まいの地域に詳しい塗装業者を選ぶことは非常に重要です。
地域環境に沿ったアドバイスをもらいながら外壁塗装を進められます。
以上を参考にして、ご自身に合った塗装業者を選ぶようにしましょう。
次に、現地調査をしてもらいましょう。
塗装業者を決めたら、その塗装業者が現地調査を行います。
その際に、念入りに現地調査を行なっているか、質問に対して明確な答えが返ってくるかを確認すると良いです。
現地調査は、塗装業者がご自身に合うかどうか、見極められる機会でもあります。
塗装業者の対応に不安が残る場合はその業者を避けておきましょう。
そして、見積もりを出してもらいましょう。
現地調査が完了すると、見積書を提示されます。
この際に、注意するべきポイントを次の章でご紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
以上が見積もりを依頼する簡単な流れです。
はじめに何をすればよいか分からない方は、ご自身に最適な塗装業者を探すことから始めましょう。
□見積書に関してチェックしておくべきことは?
*塗料のメーカー名や商品名が書かれているかどうか
塗料は同じ種類であっても値段はそれぞれ異なります。
具体例で言うと、塗料の一つにウレタン塗料があります。
このウレタン塗料はメーカーやランクによって値段は変わります。
もし、ウレタン塗料とだけ書かれている場合は見積書として不十分です。
そのため、商品名は何か、どこのメーカーであるかしっかりと確認しておくと良いでしょう。
*塗装面積が平方メートルで記載されているかどうか
塗装面積は外壁塗装に使う塗料の量を算出するために要する数値です。
外壁塗装に使用する塗料の量のことを塗布量といいます。
そこで、見積書で塗装面積の項目に平方メートルで記載されているかを確認しておきましょう。
平方メートルで記載されていることは、塗布量を正確に算出した証拠です。
*使う塗料の缶数が記載されているかどうか
塗料の缶数を確認する必要がある理由としては、どのくらいの塗料を使うのかを知るためです。
実は、使う塗料の数は塗料メーカーの規定によって定められています。
そのため、適切な量の塗料が使われているか確認しておきましょう。
仮に、定められている基準よりも少なすぎたり、多すぎたりすると施工不良になるケースがあります。
□見積書に関する具体的な分析方法とは?
*見積書の各項目を理解する
見積書をご覧になると、多種類にわたって項目があります。
それぞれの項目を理解する必要があるため、しっかりと確認しておきましょう。
1つ目は、仮設足場です。
外壁塗装において広範囲である場合は、足場を設置して外壁塗装を行います。
足場を設置するためにも別途費用がかかるため、この機会に押さえておきましょう。
2つ目は、飛散防止ネットです。
工事現場において足場を囲んでいるネットをよく見かけますよね。
これを飛散防止ネットといいます。
このネットには、塗料や掃除する際の水の飛散を防止する働きがあります。
3つ目は、高圧洗浄です。
実際に塗装を始める前に、もともと外壁に付着している汚れを落とします。
これにかかる費用も加算されるため、覚えておきましょう。
4つ目は、養生です。
養生とは、塗装に関係ない部分をビニールで覆うことです。
塗料が他の部分に飛びつかせないように行う必要があります。
5つ目は、塗料費です。
塗料費とは、塗装に使われる塗料そのものにかかる費用です。
上塗り塗料、下塗り塗料どちらもこれに含まれるので、確認しましょう。
6つ目は、塗装施工費です。
先ほどご紹介した塗料費とは異なり、塗装業者の人件費にあたります。
施工範囲によって値段は異なるので、注意しておきましょう。
7つ目は、付帯塗装工事です。
雨樋や雨戸、戸袋、笠木などの付帯部分にかかる費用です。
この部分を塗装する際も別途かかるので確認しておきましょう。
8つ目は、諸経費です。
外壁塗装するにあたって、現場の管理費や廃材処理にかかる費用がここに含まれます。
*各項目の費用相場を押さえておく
使用する塗料によって値段は大きく異なります。
安さばかりに注目してしまうと耐用年数が少なく、塗り替えが多くなってしまう結果になります。
塗料別の耐用年数と1缶あたりの費用相場は以下の通りです。
・アクリル 3年から5年で5000円程度
・ウレタン 5年から7年で5000円程度
・シリコン 7年から10年で15000円程度
・フッ素 15年以上で40000円程度
次に工事費用の相場です。
塗装業者の人件費は全体の施工費の約3割から4割でしょう。
また、1平方メートルあたりの工事単価の費用は以下の通りです。
・足場 約600円から900円
・飛散防止ネット 約200円
・高圧洗浄 約300円
・養生 約250円から400円
付帯工事費用においても雨戸は5000円、他の部分は1500円程度には収まるでしょう。
□塗料別で見積書の具体例をご紹介!
1つ目は、ウレタン系の塗料に関する見積もりです。
ウレタン系の見積もりで出た合計金額は878,776円です。
高圧洗浄に加えて、下地補修や屋根塗装も併せて行ったケースの金額です。
塗り替え時期も大体8年から10年です。
ウレタン塗料は一昔前までよく使用されていた塗料ですが、今ではあまり主流ではありません。
その分、費用は比較的安いため、コストを抑えたい方にはおすすめです。
2つ目は、シリコン系の塗料に関する見積もりです。
シリコン系の見積りで出た合計金額は914,445円です。
この見積もりにおいても下地処理や付帯部分の塗装も主に含んでいます。
塗り替えの時期は10年から15年ほどでしょう。
日本における外壁塗装で最も使われている塗料で、コストパフォーマンスも良いです。
3つ目は、フッ素系の塗料に関する見積もりです。
合計金額は1,459,188円です。
フッ素系の塗料はもともと少し高価であるため、他の塗料と比べても高価です。
ただし、その分塗り替え時期も15年から20年と長く、耐久性に優れています。
費用がかかっても機能性を重視したい方にはおすすめの塗料です。
□外壁塗装での見積書に関するトラブルとは?
ここでは、実際に起きた見積書に関するトラブルをご紹介します。
塗装業者とやり取りする際にぜひ参考にしてくださいね。
*請求額が最初に聞かされた金額よりも1.5倍高かった
これは主に口頭の打ち合わせのみで工事内容を決めた際に起きたトラブルです。
口約束のみで工事内容を決定することは非常に危険です。
そのため、しっかりと見積書を提示してもらい、施工内容と金額を確認しておきましょう。
その際に、各見積書の項目も併せて確認しておくことをおすすめします。
*代金を支払ったが塗装業者と連絡が付かない
施行費用を口頭で約束してしまい、先払いすることによって生じるトラブルです。
先払いをして塗装業者と連絡しても、繋がらないケースがあります。
見積書で、工事の開始日はいつなのかを確認し、塗装費用は原則後払いにしましょう。
*実際の工事内容と見積もりに記載されている内容と異なる
これは、あらかじめ見積書において予定されていた施工内容が実際と異なるトラブルです。
塗装業者側の知識不足によって起こってしまいます。
また、塗装業者とのコミュニケーションの少なさによって生じることもあります。
このようなトラブルをなくすために、ご自身に合った塗装業者を選ぶようにしましょう。
□外壁塗装で見積もりの費用を抑えるためのポイントとは?
*安い塗料で閑散期に依頼する
安い塗料を選ぶことで外壁塗装にかかる合計の費用を抑えられます。
この場合に注意することは、耐用年数が少ないことです。
1回の施工費用は抑えられるものの、長期的な観点では費用はかかってしまいます。
そのため、短期的に考えている方は注意しましょう。
*長期的でコストパフォーマンスに優れた塗料を使用する
長期的な観点で外壁塗装を考える際には、グレードの高い塗料を選ぶと良いでしょう。
グレードの高い塗料を選ぶ分、1回の塗装工事費用は比較的高くなります。
一方で、メンテナンス費用もかからないため、20年や30年といった長期間で見れば費用を抑えられるでしょう。
そのため、高い頻度で外壁塗装を行いたくない方には高級な塗料をおすすめします。
見積もりの費用を抑えるためにはご自身でよく考えて、どの塗料にするか決めましょう。
分からないこともあれば塗装業者に相談してみても良いでしょう。
□まとめ
今回は外壁塗装に関する見積もりについて解説しました。
外壁塗装は決して安く行えるものではありません。
そのため、ご自身のライフスタイルを考慮して、よく検討してから塗料を決めましょう。