外壁塗装サイディング材とシーリング外壁のチェック‼
サイディング外壁のチェック
サイディングの現場調査で特に注意が必要なのは、2000年以前に施工されたものです。その当時の施工方法に起因する不具合で、基材が内部からの結露で湿気を吸い込み、塗装が出来ない状態になることがあります。塗装をしても塗膜が剥がれてくる可能性がある為、重ね張りや張り替えも視野に入れる事になります。
通気
サイディングの施工方法は2000年4月に制定された品確法により、壁下地に直接張る「直張り工法」から、壁下地との間に銅線を入れて湿気の通り道を確保する「通気工法」に切り替わりました。
直張り工法の問題点とチェック方法
「直張り工法」は壁下地とサイディングの間に湿気がこもり、内部結露を起こす問題がありました。サイディングが内側から水分を吸収するため反りや塗膜の膨れ、剥がれと言った不具合が数多く発生致しました。
2000年以前のサイディング張りがすべて直張りとは言えない為、基礎上の水切り部分に千枚通しを差し込んで隙間の有無を確認する方法と、叩いて音を確認する、釘の錆びをチェックするなどの方法があります。
含水率:モルタルやサイディングといったセメント系の壁材は、表面が乾いていいぇも内部は水分が含まれています。塗料を付着syるためにも一定の水分が必要ですが、水分が多すぎても付着は弱くなり、多摩区の膨れや剥がれの原因となります。
適切な塗装を行うためには、適度な水分量が必要となりその含まれる水分量を含水率と言います。一般的に外壁の含水率は8~10%と言われています。
含水率が高くなる要因は、塗膜の劣化により防水機能が低下し、雨水が浸み込んでしまうためです。また施工方法によっては、内部の結露が原因となることもあります。
張り方向による通気
壁下地とサイディングの間に胴縁を入れて湿気の通り道を確保する「通気方法」はサイディングの張方向による違いがあります。
胴縁の方向は、サイディング材と90度の角度を取る為、横張は縦方向に、縦張り時は横方向となります。
湿気は下から上に抜けるため、縦張りの場合は胴縁で通気を妨げないように隙間を開ける必要性があります。また最近は通気用の穴の開いた胴縁が使用されることが多くなりました。
シーリング
シーリングはサイディング同士のつなぎ目や窓まわりといった材料同士の隙間を埋め、雨水の侵入を防ぐほか、弾力性が建物の揺れをある程度吸収するため、モルタル壁に比べクラックの発生を軽減させている。
シーリングの不具合
表面の細かいヒビ
シーリングを先に打ってから塗装をする場合、塗膜がシーリングの弾力性に追随できずに、塗膜に細かいヒビが入りやすい。
裂け
破断ともいわれる。シーリング材自体が寿命で、触ると硬い。
サイディングとの間に隙間
剥離している。シーリングが古く痩せて接着が切れた。 施工時に接着を良くするプライマーの塗りムラがあった為の不具合。
痩せてヒビ入り
年数が経つとシーリングは肉痩せしてサイディング表面より凹んでくる。痩せると薄くなりヒビが入りやすく「なります。
打ち替えと増し打ち
・ ■打ち替え
・ ■増し打ち
シーリング工事には「打ち替え」と「増し打ち」の方法があります。「打ち替え」はカッターを入れて古いシーリングを取り、新たに打ち直す工事で「増し打ち」は既存のシーリングを取らずに上からなぞるように打ち増しをすることです。塗装のタイミングで打ち替えをするのが一般的ですが、カッターを入れる事が難しい場所や部分的に傷んだところだけ補修したいなどの粒で増し打ちする場合もあります。
窓まわりでカッターを入れずらい場所は増し打ちする事が多い。この場合シーリングの断面が三角形になる為「三角シール」と呼ばれる。
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