屋根を塗装するべき時期や価格が全てわかる4つの目安とは?
屋根を塗装するべき時期や価格が全てわかる4つの目安とは?
自宅の屋根の色が薄くなってきたり、家を建ててから10年以上経った方は屋根の塗装をするべきか悩んではいないでしょうか?
屋根の塗装は10年に一度に行うのが一般的ですが、人によっては新築後15年~20年過ぎてから塗り替える方もいらっしゃるかと思います。
それでは、どのくらいの時期に塗り替えるのが良いのでしょうか?
それは屋根の種類や施工業者の仕上がりによっても異なり、さらには気候により変わってきますので、一概には何とも言えないのが現状です。
そして屋根の塗装の費用はどのくらいかかり、どれくらいの工事期間かかるのか?と不安に思う方もいらっしゃると思います。
しかし、その漠然とした不安とはなんでしょうか?
その不安とは屋根の塗装に関わる「時期」「価格」「工程」「期間」について把握してないためにくる不安だと思われます。
あなたが漠然と屋根の塗装に関して不安に思っているのなら下記の4つの目安を把握することが一番の不安払拭の方法だと思います。
もちろん屋根一つひとつにそれぞれ違います。
しかしそういった目安を押さえておけば業者まかせずにせず、あなたが主体的に塗装の時期、業者の選別をし、塗装工事を見守ることができるでしょう。
【目次】
❶屋根の塗装の時期
❶-1屋根の状態を見極める
❶-2屋根の種類から耐用年数を見極める
❷屋根の塗装の価格
❸屋根の塗装の工程
❸-1足場設置工事
❸-2飛散防止ネット・養生
❸-3下地処理
❸-4高圧洗浄(スレート屋根の場合)
❸-5ケレン(トタン屋根)
❸-6下塗り
❸-7シーラー(スレート屋根の場合)
❸-8プライマー(トタン屋根の場合)
❸-9中塗り・上塗り
❹屋根の塗装工事の期間
❺まとめ
❶屋根の塗装の時期
屋根の塗装の時期を判断する方法としては、2つのやり方があります。
どちらかで時期を判断するというよりは、両方の観点で塗装を判断するべきです。
ですので、今から紹介する①と②の両方の方法を参考に屋根の塗装のタイミングを検討しましょう。
❶-1屋根の状態を見極める
この方法は現在の屋根の状態を見て確認できます。
・屋根の色にバラつきがでてきた。
・屋根にコケや藻が生えている。
・金属の部分が腐食している箇所が出てきた。
・雨漏りしている箇所がある。
・屋根が一部ひび割れている。
これらの状態なら、一般の方でも注意深く自宅の屋根を見れば判別可能でしょう。
もしこれらのうち2つ以上が該当するようであれば、早急に屋根の塗装が必要です。
なぜなら放置しておくと塗装で済んだものが屋根の張り替えが必要になり、かえってコストが高くなる場合もでてきます。
また雨漏りに関して、一見すると雨漏りしていないように見えても、見えない場所で雨漏りが発生しているケースがあるので注意が必要です。
●天井にシミが出てきた。
●部屋のクロスにカビや捲れが発生している。
この様な場合が発生したら、業者に屋根裏も確認してもらいましょう!
❶-2屋根の種類から耐用年数を見極める
屋根の塗装のタイミングを知る方法としては、あなたの家の屋根の種類から耐用年数を見極める方法があります。
こちらの方法は家を新築で立てた時からあらかじめ、外装を含めて塗装のタイミングを見極める方法です。
新築の時に屋根の塗り替えタイミングを考えてなかったという方も、問題はありません。
まずはあなたの家が下のどの屋根の種類なのか確認しましょう。
■スレート系
現在もっとも普及しているのがこのタイプの屋根です。
「化粧スレート」というセメントに繊維をまぜて作られています。
「化粧スレート」はコロニアル・カラーベストと言われています。
耐用性に優れて地震にも強いのが特徴。
そして天然の泥岩を素材にした重厚感のあるデザインの「天然スレート」といわれるものがりますが、こちらは耐震性に弱いという欠点があります。
スレート系の耐用年数は10年から15年
■和瓦
和瓦は昔ながらの粘土を使った焼き物の材質で、時間とともに味わいが出てきます。
塗装の必要がなく半永久的にメンテナンスが必要なと言われますが、耐震性が強くありません。
和瓦の耐用年数は半永久的
■セメント瓦
セメントと砂から作った瓦で防水するために表面に塗装されています。
寸法をコントロールして作られるため施工の際は非常に施工性の高い材料です。
ただし和瓦のように半永久的というわけではなく、防水性を保つためにも定期的に塗装が必要です。
セメント瓦の塗装目安は約15年~20年
■金属系
金属系は加工がしやすく、複雑な形の屋根にも対応できる事から施工性がたかく耐用年数も非常に高い。
「ガルバニウム鋼板」「ジンカリウム鋼板」と「銅板」があり、特に「ガルバニウム鋼板」「ジンカリウム鋼板」はデザイン性に優れた屋根によく使われます。
現在は、鋼板の表面に自然石粒を高温でガラスコーティングした屋根材も出てきており、基材の保証も30年付いているものもあります。(ディーズ・ルーフィング)
表面がガラスコーティングしている為、30年以上塗装は必要としません。
金属系の塗装目安は約20年
【参考資料】おすすめ屋根材・ディーズルーフィング
■トタン屋根
金属系の屋根ですが、過去にもっともよく使われた屋根なので金属系とは別に説明します。
過去普及した理由としてはその価格と施工性の高さでしょう。
そして錆びやすいのも、トタン屋根の特徴です。
今はガルバニウム・ジンカリウム鋼板が普及しているためトタンで施工されることは一般の家庭においては殆どありません。
トタン屋根の塗装目安は約5年~8年
あなたの家の屋根の種類と耐用年数の目安がわかっていただけたと思います。
ただし耐用年数は目安に過ぎません。
気候条件や施工した業者の仕上げによってもこの目安は変わってきます。
そしてなにより❶-1の屋根の症状がでてきているのなら、耐用年数内でも塗り替えを検討しましょう。
❷屋根の塗装の価格
屋根の塗装は塗料によって、価格も耐用年数もかわってきます。
塗料種類 | 耐用年数 | 価格 |
シリコン系塗料 | 10年~15年 | 35万~45万円 |
フッ素系塗料 | 15年~20年 | 45万~60万円 |
遮熱塗料 | 10年~15年 | 35万~55万円 |
断熱塗料 | 10年~15年 | 35万~55万円 |
※99平米の場合 昔は屋根の塗料にアクリル系塗料やウレタン系塗料が使われる事が多かったですが、今はシリコン系の塗料がほとんどです。
当然価格によって耐用年数もかわってきます。
また遮熱塗料や断熱塗料は名前のとおり熱を防ぐ効果があり、その分価格も高くなってきます。
もし予算があるのなら検討してもよいと思いますが、シリコン系塗料も開発が進み耐用年数は高です。
ここでの価格感は業者と話合う前の相場として念頭にいれておこう。
当然屋根の広さ、形によっても塗装価格は変わってきます。
また屋根の塗装の際には外壁の塗装も一緒に検討すべきでしょう。
なぜなら屋根の付帯部分の塗装工事なども一緒にやってしまったほうが足場の設置代が浮くため安上がりです。
【参考資料】外壁塗装のリフォームで知っておきたい基本ポイントとは?
❸屋根の塗装の工程
業者に見積もりを出してもらう上で、屋根の塗装工事にはどのような工程があるのか把握しておく必要があります。
何事も業者まかせにするのではなく、専門外であっても理解することが大切です。
❸-1足場設置工事
足場の設置はみなさんも街を歩くとよく見かける光景です。
あの鉄のパイプをつなげて職人は屋根までの足場として作業を進めます。
ただこの足場の設置の料金は意外に高い事はしられていません。
おおよそ屋根塗装の料金の30%近くを占めるため、もし外壁が傷んでいるのであれば外装の塗装も一緒にやった方が長期的にはコストも安くなります。
❸-2飛散防止ネット・養生
塗装する塗料が周辺に飛ぶのを防止する役目があり、また養生とは塗装しない箇所を塗料から守るためもあります。
❸-3下地処理
塗料を塗る前に下地を調整する作業の事です。
❸-4高圧洗浄(スレート屋根の場合)
高圧の洗浄機で藻やコケなどの汚れを徹底的に落とす作業のことです。
劣化した塗料を落とし、新しい塗料の粘着力を強くするためにこの作業は非常に重要な作業です。
汚れが落ちていないと、せっかく塗った塗料も剥げやすくなってしまいます。
また乾燥には24時間以上おくのが通常です。
施工中も業者がちゃんとやっているかポイントとなる作業ですので覚えておいてください。
❸-5ケレン(トタン屋根)
トタン屋根の場合は、高圧洗浄だけではサビは落ちませんので、サンドペーパーでサビを丹念に落とす作業が必要になります。
サビがあると塗料の付きも悪くなりますので、下地処理は塗りの工程ではもっとも重要な工程です。
❸-6下塗り
まず塗りの作業には、3つの工程があることを知っておいてください。
それが「下塗り」「中塗り」「上塗り」です。
その中でも「下塗り」には屋根の保護や、色彩の効果はなく、「中塗り」「上塗り」の塗料を屋根と密着させるのが目的ですので、そのため屋根の材料によって「下塗り」の塗料が異なります。
ここではよくあり、スレート屋根の場合の「シーラー」塗料とトタン屋根の場合に使う「プライマー」を覚えてほしい。
❸-7シーラー(スレート屋根の場合)
スレート素材と中塗り・上塗りの塗料の接着をよくするための下塗り塗料がシーラーです。
シーラーは水溶性の塗料で、スレートの劣化が激しい場合は2回塗りする場合もあります。
またスレート屋根の下塗りの歳に必要になるのがタスペーサーという器具です。
スレートとスレートの間にはめ込むもので、塗料で隙間を埋めてしまわないように屋根と屋根の間のスペースを確保し湿気を外の逃がすものです。
タスペーサーは塗り終わった後も刺したままにしておきます。
❸-8プライマー(トタン屋根の場合)
トタン屋根の塗料の接着をよくするために使うのがプライマーです。
シーラーと役割は一緒ですが、こちらは水溶ではなく溶剤です。
そのため臭気が強いです。
トタン屋根の場合、クギの穴やトタンとトタンの間はコーキングして隙間を埋める作業が発生します。
❸-9中塗り・上塗り
前述説明した塗料で「シリコン系塗料」や「フッ素系塗料」で塗りの仕上げを行います。
「中塗り」と「上塗り」は同じ塗料を使のが通例です。
中塗りがおわると4時間以上あけて乾燥させます。
その後が上塗り作業を行います、 ここで気を付けて欲しいのが、業者が本当に「中塗り」と「上塗り」の作業を2回おこなっているか?
1回塗りと2回塗りの区別は素人にはなかなか確認できません。
しかもこの工程を手抜きされると耐用年数は一気に下がるため注意してください。
業者に依頼する際も、注意深く作業を見守る必要があります。
通常は、各工程が終わった時点で、写真等で説明してくれるのが優良業者とも言えます。
見積書なども「塗り一式」などとなっているとまったく不明確です。
ですので、屋根塗装は「下塗り」「中塗り」と「上塗り」の三回ある事を頭にいれる事が大切なのはわかっていただけたと思います。
❹屋根の塗装工事の期間
屋根の塗装の期間は塗装する面積にも大きく影響しますが、7日間~10日を目安にしておくとよいと思います。(天候等による工程遅延も考えて)
1日目:足場の設置 2日目:下地作業(洗浄・ケレン) 3日目:下地作業(洗浄・ケレン) 4日目:下塗り作業 5日目:中塗り作業 6日目:上塗り作業 7日目:その他、撤収作業 もし外壁塗装や付帯部分の塗装を考えているなら、これに3日から4日足すのが目安になります。
❺まとめ
如何でしたでしょうか?
今回は、屋根の症状から各屋根の素材の耐用年数、そして屋根の塗装の工程を説明いたしました。
業者に依頼する場合には、これらの事を必ず念頭に入れてから業者との見積もりや交渉に入るべきでしょう。
難しい言葉や普段聞きなれない言葉が多いからと言って、業者まかせにするのは危険な事です。
そして最後に正しい業者の選び方ですが、まず当然ですが一社だけから見積もりをもらうのではなく複数社から必ずもらいましょう。
複数社に見積もりを出して頂く事で、価格の違いや業者の姿勢が鮮明になるからです。
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