絶対雨漏りを放置しておいてはいけない怖さとは!
今回は、住宅の雨漏りトラブルに関して、皆さんに知っておいてほしい雨漏りの怖さをご紹介したいと思います。
雨漏りというのは、天井からポタポタと水が落ちてきたり、部屋のクロスが剥がれてきたり、天井に雨シミができたり日常生活を不便にしてしまう住宅トラブルです。
しかし、雨漏りの中には、「水が落ちてくる…」などと言ったように、目に見える被害が生じず、天井や壁のクロスにシミができている様な、特定の部屋だけ湿気が高いなど、生活に支障が出ないような症状も珍しくありません。
それでは、日常生活に全く影響が出ないような場所で雨漏りを見つけた場合、皆さんはどういった対応をとるでしょうか?
屋根の専門家からすれば、すぐに専門業者に連絡し、修理してほしいのですが、業者による修理はコストがかかってしまうこともあり「生活に支障がないなら、しばらく放置しても大丈夫かな…」と、雨漏りを放置してしまう方も少なくありません。
また、雨漏りを見つけた際に、どのような対応を取れば良いか分からず、迷っているうちに天候が回復し雨漏りが止まったなどと言った理由で、そのまま放置してしまう人も多いのが現状です。
雨漏りというものは、修理をしなければ自然と直るようなことは絶対にありません。
それどころか、放っておくと雨漏りによる被害がどんどん拡大してしまい、ゆくゆくは目も当てられないような被害があなたを待っています。
雨漏りの本当の怖さは、日常生活で不便を感じてしまう、などといった単純な問題ではなく以下のような致命的なトラブルを引き起こしてしまう可能性があるのです。
◆大切な家が腐ってしまう!
◆雨漏れによりシロアリが大繁殖して家の木材が崩れてしまう!
◆カビなどによる家族への健康被害が発生
1か所の小さな雨漏りを見つけたのにかかわらず、それを放置してしまった結果、上記のような大問題に発展してしまったという事例は珍しくありません。
❶雨漏りの放置で家(木材)が腐る!
雨漏りを放置してしまった場合の、第一の問題として建物の木材が湿気によって腐ってしまう危険があるということです。
雨漏りは、天井から水がポタポタ落ちてくるというイメージを持っている方が多いですが、逆に言えば、天井から水が落ちてくるということは、本来、屋根や外壁によって防がれているはずの雨水が、住宅内に侵入してしまっている確実な証拠です。
ちなみに、雨水というのは、屋根の劣化からだけでなく、外壁や窓枠など、ありとあらゆる場所から侵入してしまう可能性があります。
そして、住宅内に水が侵入してしまうと、湿気が高くなってしまい、木材腐朽菌が繁殖して建物の柱などをどんどん腐食させてしまいます。
正直な話、「天井から水が落ちてきた」という場合には、かなり広範囲に水が回っている可能性が高いので、すぐに点検・修理してもらう必要があります。
しかし、この状態でも「雨がやめば雨漏りも止まるし」などと、放置してしまうと、以下のような家の存続にかかわるレベルの被害に発展してしまいます。
◆家屋の木材が腐食して天井は抜け落ちてしまう!
◆重要な木材が腐食して家が傾く!
◆家の強度が低くなり、地震などで倒壊する恐れがある!
雨漏りは、建物の構造に重要な木材をどんどん腐食させてしまいますので、ちょっとしたことで家が傾いてしまう、なんて被害が生じてしまう可能性があるのです。
さらに、家の耐震性能が低くなってしまいますので、地震が発生した際には、一気に家が倒壊してしまうなんて怖い実例もあります。
なお、雨漏り被害というのは、家の資産価値も大幅に下げてしまいますので、注意が必要です。
過去には、築数年しかたっていない家で雨漏り被害が生じてしまい、500万円以上も資産価値が下がってしまったという例もあるそうです。
❷シロアリ被害につながる場合がある!
雨漏りは、住宅の天敵であるシロアリの大繁殖を招いてしまう危険もあります。
建物にとって害のある害虫や害獣はさまざまなものがいるのですが、その中でも住宅にとって大問題になるのが『シロアリ』です。
シロアリは、家の木材を食べてしまう害虫ですので、いつの間にか見えない位置で柱がボロボロになっていた…なんて事例は多いのです。
特にシロアリが好むのは、湿気の多い木材ですので、雨漏りが発生している住宅というのは、シロアリにとってまさに天国と言えるような条件がそろっているのです。
ちなみに、シロアリは、木材だけでなく、断熱材や電線などをかじってしまうこともありますので、さまざまな住宅トラブルを引き起こしてしまう危険があります。
シロアリはありとあらゆる隙間から侵入してくる害虫ですので、物理的に完全にブロックしたくても、100%侵入を防ぐのは無理だと考えておかなければいけません。
そのため、雨漏りでシロアリに好ましい木材の状態になってしまうと、余計に家を食べられてしまう可能性が高くなります。
雨漏りの放置は、家の木材の腐食に加えて、シロアリの食害が同時進行しますので、かなり速いスピードで家の劣化が進んでしまう場合があります。
❸家族の健康被害を引き起こす原因になる!
住宅で発生する雨漏りは、天井から水が落ちてくるといったように、すぐに雨漏りと気付ける症状ばかりではありません。
例えば、天井や壁のクロスに小さな雨染みができている特定の部屋だけ湿気が高いなど、一般の人ではすぐに雨漏りと気付けないような症状もあります。
しかし、こういった小さな雨漏りサインを見逃しては非常に危険です。
室内のクロスに雨染みができているということは、既に家の中に雨水が侵入している証拠です。
そのため、目に見えない部分で、既に木材の腐食が始まっていてもおかしくありません。
ちなみに、雨漏りはクロスの接着剤を濡らして粘着力を奪う場合もあり、特に何もしていないのに、クロスが剥がれてくるといった症状もあります。
このような場合には、クロスのみを張り替えてもすぐに剥がれてしまいますので、根本的な雨漏り修理を先にしなければ一向に解決しません。
こういったクロスのシミや剥がれなどに関しては、多少見た目は悪いけれど生活に支障がないからなどと放置してしまう場合が多いです。
しかし、それが家族の健康被害を引き起こすもとになってしまいます。
家の中に雨水が侵入しているということは、湿気も高くなっていますので、カビが繁殖してしまう条件が揃ってしまいます。
そのため、クロスの表面や屋根裏などで大量のカビが発生してしまい、それによって健康被害が生じてしまうことがあるのです。
❹カビによる健康被害とは?
カビは、湿気が高いところで繁殖すると知られています。
そのため、雨漏りを放置してしまっている住宅では、修理のためにクロスをはがしたら、天井がカビだらけだったなんてことも珍しくありません。
そして住宅内で大量発生したカビは、見た目が悪くなってしまうなどと言った問題だけでなく、アレルギー感染症などによる健康被害を引き起こしてしまう可能性があるのです。
以下に、カビによる代表的な健康被害をご紹介しておきます。
◆気管支喘息・・呼吸困難・咳など
◆アレルギー性鼻炎・・くしゃみ・鼻づまり・鼻水など
◆過敏性肺炎・・発熱・咳・呼吸困難など
このように、住宅で発生する雨漏りというものは、住宅を傷めてしまうという問題だけでなく、大切な家族の健康まで脅かしてしまう非常に恐ろしいものなのです。
❺まとめ
今回は、住宅で発生する雨漏りについて、雨漏りに気付きながらも放置してしまった場合、どうなってしまうのかについてご解説してきました。
雨漏りは、天井から水が落ちてくるというイメージを持っている方が多いかもしれませんが、実は、目に見えない位置でじわじわ進行してしまうような場合もあるのです。
リビングや寝室など、使用頻度の高い部屋で雨漏りが発生した場合なら、生活に支障が出てしまうため、すぐに修理しなければと考えますが、家の隅の方や目に見える症状が出ていない雨漏りなどであれば、放置してしまう人も少なくはありません。
しかし、雨漏りの本当に恐ろしいところは、生活を不便にするといった問題ではなく、家自体を壊してしまう可能性があるという重大な症状です。
皆さんもご存知のとおり、長く水に浸かって腐った木材などは、人力で簡単に折ることができるほど柔らかくなってしまいます。
例えば、あなたの家を支える柱が、そのような状態になってしまった事を考えると、これほど恐ろしいという事に気づかれると思います。
雨漏りというものは、自然に直るようなことは絶対にありませんので、それ以上被害を拡大させないためにも、見つけたら早急に専門業者に点検・修理してもらうようにしましょう。
そうすることが、家を長持ちさせることにつながります。