スレート屋根の劣化症状と主なメンテナンス方法!
スレート屋根の劣化症状と主なメンテナンス方法!
今回は、新築業界で非常に人気の高い、スレート屋根の劣化症状やメンテナンス方法の種類についてご紹介します。
どのような屋根材を採用していたとしても、定期的な点検とメンテナンスは欠かせないのですが、スレート屋根に関しては、特にメンテナンスタイミングが重要です。
というのも、スレート屋根というものは、屋根材自体は防水効果など何の機能性も持っておらす、表面に施されいる塗装によって各種機能を得ているという特徴があるからです。
つまり、表面塗装が経年劣化してしまい、塗膜の効果が切れてしまうと、屋根内にどんどん水が浸入するようになり、ルーフィングなどの劣化を早めてしまう訳です。
このような状況になってしまえば、本来20年以上持つはずのスレート屋根でも、雨漏りが始まる…などと言った理由で早期の大規模メンテナンスが必要になってしまいます。
屋根は、採用している屋根材によって必要なメンテナンスや適切なタイミングが異なります。
したがって、みなさんの家が採用している屋根材の特徴をきちんとつかんでおき、どういったメンテナンスが『いつ?』必要になるのかをきちんと頭に入れておくようにしましょう。
日本国内では、古くから瓦屋根が愛されてきましたが、近年では耐震性を考えて軽量な屋根が求められるようになっており、新築業界ではスレート屋根や金属屋根の需要が非常に高くなっています。
その中でもスレート屋根は、非常に施工性が高く安価であること、金属屋根よりは重量があるものの瓦と比較すれば圧倒的に軽量などという特徴から、屋根材の総合力を認められトップクラスのシェア率を誇っています。
特にスレート屋根は、豊富なカラーバリエーションを持っており、高いデザイン性をもつ外観の住宅を実現できると言う点も人気の理由の一つです。
しかし、このスレート屋根に関しては、表面に施されている塗装によって、屋根としての各種機能を得ているという特徴から、他の屋根材と比較すれば小まめなメンテナンスを必要とします。
この屋根のメンテナンスを怠ってしまうと、屋根表面にカビやコケが生えてしまったり、屋根内に雨水が侵入して雨漏りリスクが高くなるなど、住宅にとって非常に大きなデメリットになる場合があるのです。
そこでこの記事では、年々増加しているスレート屋根に関して、「そろそろメンテナンスが必要かな?」と考えた方が良い劣化症状や、実際に必要になるメンテナンス方法についてご紹介します。
【目次】
❶ スレート屋根の劣化症状とは?
1.1 屋根の色あせ
1.2 表面にカビやコケが生える
1.3 屋根材の反り
1.4 屋根材の割れや欠け
1.5 棟板金の浮き
❷スレート屋根のメンテナンス手法
2.1 再塗装工事
2.2 カバー工事
2.3 葺き替え工事
3❸まとめ
❶スレート屋根の劣化症状とは?
どのような屋根材を採用していたとしても、一生新築の状態を保ってくれるような材料はありません。
スレート屋根に関しては、耐用年数(寿命)が20~30年程度と言われており、いずれ必ず屋根の葺き替え工事が必要になるのです。
そしてこの20~30年という耐用年数に関しても、全ての住宅に言えることではなく、「適切なタイミングで適切なメンテナンスを行っている」という前提条件になっていまします。
つまり、スレート屋根材を選択して家を建てるのであれば、どういった劣化症状が生じるのかを知っておき、その劣化症状を見つけた際に適切な対処ができるようにしておかなければ、本来の耐用年数よりも早く屋根材がダメになってしまうのです。
ここで、スレート屋根の代表的な劣化症状をご紹介しておきます。
①屋根の色あせ
冒頭でご紹介したように、スレート屋根は表面に施されている塗装によって各種機能を得ています。そして、この表面塗装に関しても寿命というものがあり、日々の紫外線や風雨の影響で徐々に色あせてしまうのです。
基本的に、新築でスレート屋根を採用した場合、約5~7年程度経過したころより、塗装の効果が切れてきて色あせの症状が出始めます。
屋根表面の色あせや艶がなくなった…と感じた場合、再塗装工事などのメンテナンスが近づいていると感じましょう。
なお、スレート屋根表面の色あせは、即座に雨漏りにつながるような状況ではありません。
しかし、建物を長持ちさせるにはこのタイミングでメンテナンスをしてあげるのがオススメです。
②表面にカビやコケが生える
屋根の色あせを放置してしまうと、塗装の効果が完全に切れてしまいます。
そうなると、屋根表面の防水効果が失われてしまい、屋根材が常に吸水した状態になるのです。
この状態に、空気中を漂う苔の胞子が付着すると、屋根にコケが繁殖してしまいます。
カビは湿気を好みますので、日当たりの悪い屋根面になるとカビの繁殖も考えられます。
屋根にコケなどが繁殖してしまうと、スレート材自体を脆くしてしまうため、本来の耐用年数よりもかなり早くダメになってしまう危険があります。
屋根表面にコケを見つけた時には、すぐに専門業者に連絡し、メンテナンスを入れてもらいましょう。
③屋根材の反り
スレート材は、非常に薄く成形された屋根材です。
そして、表面塗装が経年劣化してしまうと、屋根材自体が水を吸収するようになり「湿潤⇒乾燥」を繰り返すことで、徐々に反り返ってきてしまう…という劣化症状が出ます。
屋根材が反り返っているということは、表面塗装の効果は完全に切れているという意味ですので、できるだけ早く再塗装工事が必要だと考えましょう。
放置してしまうと、反りがどんどん大きくなってしまい、台風などの強風で屋根材が捲れてしまう…なんて被害につながります。
なお、反りが大きくなるまで放置していた場合、屋根材自体がもろくなってしまいますので、少しの力が加わるだけで割れてしまうような状態になってしまう場合があります。
このような状態まで劣化が進行していた場合、再塗装ではなく、カバー工事や葺き替え工事などの大規模メンテナンスが必要です。
④屋根材の割れや欠け
スレート材は、非常に薄く成形された屋根材ですので、強風で飛ばされてきた硬質な物が衝突して、亀裂が入ってしまう…欠けが生じてしまう…という劣化症状が出る場合があります。
数枚程度の割れであれば、その部分のスレート材を交換すれば問題ないでしょう。
ただし、スレート材の割れや欠けが複数個所に生じている場合、塗装の劣化などによって屋根材がもろくなっている可能性がありますので、カバー工事などが必要でしょう。
⑤棟板金の浮き
スレート屋根は、屋根材の固定や頂上部分の隙間を埋める目的で棟板金が設置されています。
この棟板金は、釘やコーキングで固定されているのですが、経年劣化により徐々に固定が緩んでしまい、屋根材との間に隙間ができてしまうのです。
棟板金が浮いてしまうと、台風の強風などで煽られてしまい、板金が吹き飛ばされてしまう…と言った危険があります。
実際に、毎年台風の時期になると、棟板金の破損に関するお問い合わせが急増するのです。
棟板金は、屋根の頂上部分に生じる隙間を埋めるという役割りがあるため、この部分の劣化は雨漏りにつながってしまいます。
定期的に点検を行い、浮きが生じていれば釘を打ち直すなどのメンテナンスが必要です。
❷スレート屋根のメンテナンス手法
それでは、スレート屋根の代表的なメンテナンス手法についてもご紹介しておきましょう。
冒頭でご紹介したように、スレート屋根は適切なメンテナンスが非常に重要で、メンテナンスを怠ってしまうと、本来の耐用年数よりもかなり早く屋根がダメになってしまいます。
ちなみに、屋根に問題が生じてしまうと、雨漏りにつながりますので、結果的に建物の寿命自体を縮める非常に恐ろしいことだと考えなければいけません。
スレート屋根の主なメンテナンス方法は、以下のような物がありますので、適切なタイミングで行うようにしましょう。
①再塗装工事
スレート屋根は、表面に施されている塗装により各種機能を得ています。
つまり、表面塗装が劣化してしまうと、屋根機能が著しく低下してしまうということなのです。
したがって、スレート屋根は、定期的な再塗装工事が必要不可欠と考えておきましょう。
塗装工事を適切なタイミングで行えば、スレート材の寿命を縮めなくて済みます。
基本的に、7~10年程度に1度の頻度で再塗装工事が必要だと言われています。
ただし、新築時に施されている塗装に関しては、7年程度が寿命なものが多いため、その辺りは建築時に注意しておきましょう。
再塗装工事を行う時には、次回の塗装工事のことも考えて、採用する塗料の種類を選択するようにしましょう。
塗料によっては、15年以上の耐用年数を持っているものが登場しており、こういったと塗料を採用すれば、2回目の再塗装時にカバー工事を選択して、長期的なメンテナンスコストを抑えるなんて工夫ができるようになります。
②カバー工事
カバー工事は、スレート屋根のリフォーム手法として考案されたメンテナンス方法です。
簡単にいえば、「既存屋根の上に屋根材を葺いていく」という工法で、下で紹介する葺き替え工事よりも大幅にコストを削減できるのがメリットです。
カバー工法は、スレート材自体の劣化が目立つようになってきて、再塗装ではメンテナンスできない…という場合に採用されるリフォーム手段です。
既存屋根となるスレート屋根の上から、軽量な金属屋根素材を葺いていくというのが一般的です。
カバー工法によるメンテナンスは、二重屋根の状態になるため「屋根が重くなるのでは…?」と心配する方もいます。
しかし、新たな屋根材として採用される金属屋根が非常に軽量であることから、二重屋根になったとしても瓦屋根よりは圧倒的に軽量です。
つまり、カバー工法によって、建物の耐震性などには大きな影響はでません。
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③葺き替え工事
最後は葺き替え工事です。
葺き替え工事は、既存屋根に関しては、一度全て撤去してしまい、新たに下地材から屋根を施工していくというリフォーム手法です。
新たに採用する屋根材は好きなものを使える、屋根だけは新築の状態にまで戻せることがメリットになります。
ただし、既存屋根の撤去工事が必要になりますので、上述の2つの方法よりも、工期が長くコストがかかります。
葺き替え工事が必要になる屋根は、メンテナンスを怠ってしまっており、スレート材がすでにボロボロになっている…という屋根や、雨漏りしてしまい、屋根下地まで劣化してしまっている…というものです。
カバー工事は、既存屋根の状態によっては施工することができません。
したがって、本来カバー工法によるリフォームが可能なスレート屋根でも、劣化が進行しすぎていれば、高額な葺き替え工事を選ばざるを得ないのです。
これからも分かるように、住宅の長期的なメンテナンスコストを考えた場合、適切なタイミングでメンテナンスを入れていくことが重要だとわかるでしょう。
❸まとめ
今回は、新築業界で非常に人気の高い、スレート屋根の劣化症状やメンテナンス方法の種類についてご紹介してきました。
どのような屋根材を採用していたとしても、定期的な点検とメンテナンスは欠かせないのですが、スレート屋根に関しては、特にメンテナンスタイミングが重要です。
というのも、スレート屋根というものは、屋根材自体は防水効果など何の機能性も持っておらす、表面に施されいる塗装によって各種機能を得ているという特徴があるからです。
つまり、表面塗装が経年劣化してしまい、塗膜の効果が切れてしまうと、屋根内にどんどん水が浸入するようになり、ルーフィングなどの劣化を早めてしまう訳です。
このような状況になってしまえば、本来20年以上持つはずのスレート屋根でも、雨漏りが始まる…などと言った理由で早期の大規模メンテナンスが必要になってしまいます。
屋根は、採用している屋根材によって必要なメンテナンスや適切なタイミングが異なります。
したがって、あなたの家が採用している屋根材の特徴をきちんとつかんでおき、どういったメンテナンスが『いつ?』必要になるのかをきちんと頭に入れておくようにしましょう。
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