今回は、屋根修理に火災保険を利用したいと思った時に『知っておきたい火災保険の申請方法』についてご紹介したいと思います。近年では、保険会社から支払われる保険金を利用して屋根の修理を考える方が増加しています。実際に、弊社で屋根修理を行う際も、保険申請に関するご相談を受ける機会が増えています。
あまり知られていないかもしれませんが、火災保険に加入していれば、『火災』だけでなく『風災』によって受けた屋根被害を、保険を利用して修理することも可能です。当たり前ですが、保険会社から支払われる保険金は、契約内容によって異なりますが、場合によっては修理費用の全額を保険金で賄える場合もあるのです。
しかし、今まで火災保険を利用して屋根の修理ができると考えていなかった人であれば、申請方法も分からず、いざという時に困ってしまうことも考えられます。そこで本稿では、屋根修理に火災保険を適用する場合、用意しなければならないものと、一般的な申請手順についてご紹介したいと思います。
火災保険の申請は自分で簡単にできるものです!
関東地方では、2018年9月の台風で非常に広範囲に屋根被害が発生しました。こういった台風の強風による被害は、火災保険の対象となる『風災』になりますので、保険会社から保険金として修理費用を受け取ることができます。したがって、積極的に火災保険を利用して屋根の修理を行うべきといえるでしょう。
屋根修理に火災保険を利用する場合、お客様から「火災保険の申請は難しいと聞いた…」などと相談されるケースが最近多いように思われます。これは、インターネットなどを調べてみると、「保険会社に間違った発言をすると保険金が出ない可能性がある」などと、不確実な表現をされている情報が多く出てくるためだと思います。しかし、火災保険の申請は、自分で簡単に行うことができます。それどころか、保険会社も第三者に火災保険の申請を任せることはトラブルの原因となることが多いため、基本的に認めていません。それではなぜ、上記のような表現がされることが多いのでしょうか?
これは、火災保険の申請代行を行う会社がよく使用するフレーズで、火災保険のサポートをする代わりに修理工事の受注を狙った営業方法なのです。要は、「自分で保険申請をしてしまうと保険金が下りない可能性がある」と煽る表現でお客様を不安にし、工事を発注してくれたら保険申請まで施工会社が行い、契約を狙う手法です。
繰り返しになりますが、火災保険の申請は特に難しいものではなく、とても簡単なものです。自動車事故などとは異なり、加害者と被害者がいるわけではありませんので、正しい方法で申請さえすれば、スムーズに保険金が支払われると思っておいて問題ありません。
保険申請に必要な書類関係について
それでは、正しい保険申請に必要になる書類関係をご紹介していきましょう。火災保険において正しい保険申請とは、経年劣化ではなく保険の対象となる理由で被災した屋根を、被保険者自身が申請することです。もちろん、この申請を行うときには決められた様式の申請書類を提出しなければいけません。一般的に保険申請に必要になる書類を以下にご紹介します。
- 保険金請求書
- 事故状況説明書(保険金請求書と一緒になっている場合も多い)
- 修理見積もり書
- 被災した屋根の被害状況がわかる写真
火災保険の申請には上記の書類が必要になります。これらのうち、修理見積書と被害状況がわかる写真に関しては屋根修理業者が用意してくれるものですので、それを受け取るだけで構いません。保険金請求書などは、保険会社に連絡すれば郵送してくれますので1~2週間程度で手元に届きます。なお、保険会社の多くは、記入例と一緒にホームページでダウンロードできるようにしていますので、そちらで用意することもできます。
つまり、自分で記入が必要なものは、記入例を参考に書けば良いので、そこまで難しいものではなく、保険申請は何の問題もなく自分でできるでしょう。したがって、保険の申請が専門的で難しいなどと話を膨らませる営業を掛けられた際には、それは間違いといえるので、少し疑ってかかった方が良いかもしれませんね。