そのため、建物と暮らしを守っていくために、メンテナンスや塗り替えを定期的に
考えていただきたい場所です。
効果的に行うには、屋根材ごとのポイントを押さえておくことが欠かせません。
そこで、主な屋根材の種類とメンテナンスのポイントをご紹介します。
■スレート/コロニアル
比較的安価で工期が短く、軽量であるため、広く普及している屋根材です。コロニアル、
カラーベストといわれることもあります。
スレートの欠点は、割れやすいことです。地震のあとに割れるのは珍しくないため、
小まめな点検、自然災害後の点検は重要です。
他の屋根材に比べて耐久性が低いため、劣化が進んだ場合、屋根の差し替え工事を
検討してください。
スレートの場合、塗装は美観を高めたり、イメージを変えたりしたいときにおすすめです。
■瓦
昔ながらの屋根材で、無機質な材料でつくられているので、半永久的につかうことができます。
とはいえ、石やモノが飛んでくるなどして
衝撃を受ければ、ひび割れが起き、そこから雨漏りが起きたりします。点検・メンテナンスを
定期的に行うことで耐久性を半永久的にできます。
点検は10年を目安にしましょう。瓦が大きく破損しない限り、葺き替えは不要。
塗装でメンテナンスできます。ま色褪せが気になるときや瓦の高級感を高めたいときにも
塗装はおすすめです。
■トタン/瓦棒
トタン板でできた屋根材です。瓦棒(かわらぼう)ともいわれます。他の屋根材に比べると、
材料そのものの耐久性は短いです。
特に錆に弱く、そこから一気に腐食が進むことがあります。点検は5年~10年ごとに。
10年に1度の塗装を繰り返し、錆をつくらないことが大切です。
トタン屋根は台風などの強風でめくれ上がることがあります。悪天候後や自然災害後にも点検し、
必要ならば早めのメンテナンスをしましょう。
■ガルバリウム鋼板
軽くて錆にくく、長寿命であるため、金属屋根の主流になっています。錆びにくいとはいえ、
強風で飛ばされてきた石やモノが当たり、傷がつき、そこから錆が発生することがあります。
高温多湿の環境では含まれる亜鉛が酸化し、錆のような白い斑点ができてしまうこともあります。
本来の長寿命を発揮するには、10年~15年での点検・塗装が必要です。ただ、表面がツルツル
しているため塗装はプロでも簡単ではありません。実績のある業者への依頼が塗装工事成功の
ポイントです。
■アスファルトシングル
ガラス繊維にアスファルトを浸透させ、表面に天然石などの石粒を吹き付けた屋根材です。
ガラス繊維もアスファルトもどちらも防水性に優れた素材なので、アスファルトシングルの
防水性は高いです。金属でないため錆びない、スレートより軽いなどの優れた点があります。
一方で、石粒が付いている分、表面に水が残りやすく、環境によっては藻が生えやすいと
いえます。表面の石粒は雨や風にさらされ続けているうちに、少しずつ取れてしまうので、
同時に性能は落ちていきます。また、カーペットにように柔らかいシート状なので、
強風でめくれることがあります。耐用年数は15 年~25年といわれますが、点検は10年を目安に
することをおすすめします。石粒の剥がれから起きる問題は塗装でカバーできます。
点検は寿命を延ばすための第1歩です。「きっと大丈夫」と思わず、定期的に行ってください。
ただ、屋根の点検、メンテナンスをするには、高いところにのぼる必要があるので、
自分でやろうとするのは危険です!ぜひ信頼できる業者に依頼してくださいね。