屋根塗装や葺き替え工事といった、屋根リフォームが必要になった際、絶対に失敗しない為にも業者さんが出してくれる見積書の注意点についてご紹介していきたいと思います。
築年数が経過した家であれば、「そろそろ屋根リフォームが必要かな?」「いくらぐらいかかるのかな?」と考えて、屋根業者さんに相談すると言う事が必ずやってくるものです。
そういった場合に、一般の方であれば、少し困ってしまう状況になる事があるのです。
それは何かと言うと、屋根工事の見積書に出てくる言葉の意味がよく分からなくて、適正な価格なのかが判断できない…と言う事でしょう。
屋根工事という物は、そもそも屋根塗装やカバー工事、葺き替え工事に細かな補修工事と様々な種類の工事が存在し、それぞれの意味すらイマイチ分からないのに、さらにそこに『コンパネ』や『ルーフィング』等の専門用語が登場して、「何が何やら…」と見積書の見方すら理解できないと言う事も少なくないでしょう。
しかし、葺き替え工事などとなると、100万円以上の工事になる事も珍しくありませんし、出来れば内容をきちんと理解したうえで業者さんと打合せを行いたいと、誰もが思う事でしょう。
そこで、今回は、業者さんが提出してくれる見積書について、注意しておきたいポイントをご紹介していきましょう。
屋根の葺き替え工事や、屋根塗装と言った建物の一大リフォームを行う場合、「長く付き合いのある業者さんがいる!」というお宅でなければ、複数の業者さんに見積もりを取る事が普通ですよね。
その場合、提出される見積書を注意深く見てみると、不思議に思う事が意外と多いものです。
もちろん、見積書の形態は業者さんごとに全く異なるのは当たり前のことなのですが、中には見積書を見ても金額しか書かれていなく、どのような作業を行うのかさっぱり分からないようなものもあるのです。
工事の詳細がきちんと記載されているのか?
例えば「数枚瓦が割れたから、そこだけ瓦を入れ替える」といった小規模な補修であれば『瓦入替え工事』等と一式で金額が提示されてもおかしくありませんが、葺き替え工事の様な複数の工程が存在する工事の場合に、そのような見積書が出てきたら注意が必要でしょう。
屋根の葺き替え工事は、大まかに分けたとしても「既存屋根の撤去」「屋根下地の補修」「防水シートの取り換え」「新しい屋根材の葺き替え」といった、4つの工程が必要になります。
もちろん屋根塗装等の場合でも同様に複数の工程が存在する物です。
つまり、このような複数の工程がある工事を、一式でまとめて見積もりを出された場合、どこにどのお金が掛かっているのかも分からず、どんぶり勘定の様な説得力のない見積書になってしまうのです。
したがって、屋根工事の見積書は、各工程の詳細な内容が分かるように提出してもらいましょう。
見積書の修正を依頼しても出来ないと言われるようであれば、しっかりと工事を管理できるのか疑問ですし、そのような業者は除外した方が良いでしょう。
よく分からない費用が重複している?
ポイント1とは逆に、見積書が必要以上に複雑になっている場合も注意が必要です。
リフォーム業界では意外とよくある事なのですが、一見すると詳細に作られた見積書に見えるけど、注意深く見てみると項目数が異常に多くあり、運搬費、処分費、雑費、諸経費、諸費用といった項目が複数ある…等と言う事があるのです。
運搬費や処分費はまだわかるにしても、諸経費や諸費用、雑費といった物は、突き詰めればどれも同じものなのです。
良心的な業者であれば、どれか一つにまとめ『諸経費』等と計上する物ですので、いろいろ計上されている場合は、念のため業者さんに何の費用なのか確認した方が良いでしょう。
そして、業者さんの説明があやふやだったと言う場合には、その業者さんも除外した方が無難ですね。
他にもある見積書の注意点!
見積書の作り方だけでも、これだけの注意点があるとは驚きではないでしょうか?しかし、もちろんの事、業者さんから提出される見積書のチェックポイントはこれだけではありません。
以下にご紹介するようなポイントもしっかりとチェックして、適正な工事なのかしっかりと判断するようにしましょう。
使用する建材の名称、型番などが確りと記載されているか?
屋根の葺き替え工事、カバー工事を行うのであれば、新たに施工する屋根材の名称が記載されていなければおかしいですね。
また、塗装工事の場合は、下塗りに使用する塗料や中塗り・上塗りに使用する塗料の名称も必要です。
さらに注意が必要なのが、製品のグレードも型番などできちんと確認しましょう。
例えば、金属屋根材の場合などは、出荷時に表面に塗装が施されているのですが、それがシリコンなのかフッ素なのかによって金額が大きく異なります。
建材のグレードの違いは耐用年数にも直結するのでしっかり確認しましょう。
数量や面積が間違っていないか確認
屋根の工事を行う場合には、面積で数量が提示される事がほとんどです。
この時に、業者によって大きく面積量が違う場合は注意が必要でしょう。
もちろん採寸の問題で多少の誤差が出るのは当たり前ですが、業者によって150㎡や200㎡と大きな誤差があるのであれば確認が必要でしょう。
意味不明なキャンペーン等で割安感を出しているのであれば注意
屋根のリフォーム工事など、比較的な高額な工事になると、端数などを値引いてキリのよい値段にするなどは当たり前のように行われますが、意味不明なキャンペーン等で大幅な値引きがあると言った場合には注意です。
多くの場合『今だけのキャンペーンなので!』等と、お得感を出して即決を煽ってきますが、このような売り文句での即決は危険でしょう。
基本的に、大幅な値引き分を隠すために、上述した『項目の重複』などで金額を上乗せしているので、元々の見積もりが支離滅裂になっている事が多いです。
注意深く見積書を確認し、気になる点を指摘してみましょう。
見積書が契約書になっている場合があるので注意
高齢者を狙った悪徳な手口の一つに、見積書と思っていた物が実は契約書だったと言う場合があるので注意です。
そもそも見積書という物は、工事にかかる費用を事前に提示する為の物ですので、サインや捺印等は必要ありません。
しかし、悪徳な業者の中には、「金額に納得頂いた証明として…」等と言って、印鑑を押させ、それで契約が成立したと押し通すような所があるのです。
万が一、見積書に『お客様確認印』等の欄があれば、それだけで「悪徳業者かも…」と警戒していいレベルですよ。
見積もり内容を確認して納得のいくまで確認しよう!
今回は、屋根リフォームをしようと思った時に、必ず業者さんから取り寄せる見積書に関して、注意して見ておくべきチェックポイントに関してご紹介してきました。
屋根リフォームに関しては、見積書上に登場する単語も、普段の生活の中ではほとんど使用することのない言葉ばかりですので、何の前知識もなく確認すると、何のことやらさっぱりわからないと言う事も少なくありません。
しかし、分からないからと言って業者さんの言いなりになってしまった場合、必要のない工事まで行われる可能性があるなど、大きな損をしてしまう事もあるのです。
業者さんから提出される見積書に関しては、本稿でもご紹介したようなポイントに注意してしっかりと確認するようにしましょう。
また、言葉の意味や作業内容の必要性について疑問がある場合、きちんと業者さんに質問して、納得のいく説明を貰えるまでは契約は控えた方が良いでしょう。
屋根は、建物の中でも日々風雨から私たちを守ってくれる非常に重要な部位でありますし、屋根リフォームとなると決して安い工事費用ではありません。
きちんと内容の意味を理解してから、工事の発注を行う事をお勧めしますよ!
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