「業者に依頼したがまた雨漏りしてきた」
このように雨漏りが直らないことに悩まされている方もいるでしょう。
そのような方のためにこの記事では、雨漏りが直らない原因とプロの雨漏りの直し方を中心にプロの業者の視点で紹介します。
雨漏りが直らない原因
素人が自分で雨漏りを修理したのに直らない場合、雨漏りの原因が特定できていない、そもそも有効な手段ではないということが考えられます。
一方で業者が雨漏りを修理を行ったのに直っていないのは、業者側の修理ミスもしくは新たに雨漏りが発生したということが考えられます。
修理ミスの場合はその業者に、雨漏り調査と修理を再度依頼してもらいましょう。
業者の修理ミスは原因を特定しきれていない、原因を特定したが施工不良ということが考えられます。
新しい雨漏りが発生した場合は、また原因を特定する必要があります
雨漏りの主な原因には以下のようなものが考えられます。
雨漏り箇所 | 主な原因 | |
屋根 | 屋根材 | 屋根材の割れ・浮き・ズレ・穴・うねり・ひずみ |
防水塗装 | 塗装の剥がれ | |
棟板金 | 棟板金のクギ浮き・ゆるみ | |
漆喰 | 漆喰の割れ・欠け・剥がれ | |
谷樋 | 谷板金のサビによる破損 | |
天窓 | ゴムパッキン・防水シートの劣化、天窓自体の破損、ゴミの詰まり | |
陸屋根 | 下地 | 下地のひび割れ・破損 |
防水塗装 | 塗装の剥がれ | |
笠木 | 笠木の風化・破損、コーキングの破損 | |
雨樋 | 破損、変形、継ぎ手の隙間、ゴミの詰まり | |
外壁 | 壁材 | ひび割れ、破損 |
コーキング | 目地などコーキングの破損 | |
塗装 | 塗装の剥がれ | |
窓 | サッシやゴムパッキンの劣化 | |
バルコニー | 下地 | 下地のひび割れ・破損 |
防水塗装 | 塗装の剥がれ |
お客様が業者に依頼した際、業者ではこのような原因を特定する調査を行っています。
雨漏り修理のプロの雨漏りの直し方 | グラスビトウィーンの例を参考に紹介
つづいて雨漏り修理を行っている業者の直し方について、当社グラスビトウィーンの事例を参考に紹介します。
- 雨漏り調査・補修のご提案
- 修理工事
必ず調査を行って、補修内容をご説明・提案してから修理を行います。
雨漏り調査 | 目視・ドローン・散水の3つの調査を状況にあわせて実施
まずは雨漏りの原因を特定するために調査を行います。
ゼファンでは目視調査が8割-9割程度で、目視で原因が分からないときに散水調査を行います。
また3階以上の建物で高所になる場合はドローンを利用することも可能です。
ドローンを利用すれば足場を組む必要もないため費用も安く済みます。
そして目視による調査で原因がわからないときには散水調査を行います。
原因をひとつずつ潰していくように、考えられる箇所にピンポイントで水をかけて雨漏りを特定していきます。
これらの調査方法を利用して雨漏りの原因を特定します。
調査の種類 | 詳細 |
目視調査 | 最も一般的な調査方法で、屋根や外壁、内壁などを目視、触診、打診し浸水経路の特定を行います。 |
ドローン調査 | 3階以上の建物や足場を組むのが難しいときに利用。カメラが非常に高画質になっているため、画面越しに屋根材の破損を特定します。 |
散水調査 | 水の侵入口と考えられる場所にシャワーホースなどで散水し、雨漏りを再現させる方法です。10~30分間の散水を特定できるまで繰り返します。 |
雨漏り原因別に行う修理工事
調査を行って雨漏りの原因を特定したら、その原因を取り除くための修理方法を検討し、お客様にご提案して修理工事を実施します。
原因によって行う修理方法は異なりますが、ここでは外壁と屋根が原因の代表的な修理方法を紹介します。
外壁が原因のときの修理方法
外壁からの雨漏りの原因は、壁材のひび割れ・破損、防水塗装の剥がれ、目地などのコーキングの破損が考えられます。
原因ごとの修理方法は以下のようなものがあります。
原因 | 修理工事 |
壁材のひび割れ・破損 | 壁材の補修・防水工事。破損が激しく一部のみの補修では対応できない場合、外壁カバー工法、外壁張り替えを実施 |
塗装の剥がれ | 外壁塗装 |
コーキングの劣化・破損 | コーキング打ち替え |
窓サッシやゴムパッキンの劣化 | コーキング・ゴムパッキン取り換え |
外壁からの雨漏りで多いのは、経年劣化や飛散物によって壁材がひび割れし、そこから雨水が浸入してしまうパターンと目地などのコーキングが劣化し、隙間から雨が浸入してしまうパターンです。
壁材のひび割れなどが発生した場合は、壁材を補修して外壁塗装を行う修理をします。
また目地などのコーキングの破損について、壁材が漏水の影響で傷んでいる場合は壁材の補修を行って、コーキングを打ち変えします。
外壁でひび割れやコーキングが剥がれているのを見つけた場合、放置しておくと劣化がどんどん進んでいきますので、できるだけ早めに修理することをおすすめします。
屋根が原因のときの修理方法
屋根からの雨漏りしている場合、原因は複数考えられます。
屋根材の劣化・破損の場合、屋根材ごとに原因は違いますし、板金、漆喰などの副材が原因の場合もあります。
勾配がない陸屋根では、防水塗装が剥がれたりひび割れによって雨水が浸入します。
原因を取り除くための修理を実施します。
原因 | 修理方法 |
屋根材の割れ・ズレ・浮き | 屋根材や破損別に修理を実施。劣化が進んでいる場合には、葺き替えやカバー工法による修理を行うことも。 |
防水塗装の剥がれ | 屋根塗装。ただし屋根の劣化が進んでいたり、一度塗装を行っている場合は葺き替えやカバー工法を実施 |
棟板金のクギ浮きやゆるみ | 谷板金の補修・取り換え |
漆喰 | 漆喰補修 |
谷板金の劣化 | 谷板金の入れ替え |
天窓の破損 | 天窓周辺の補修、天窓の撤去、カバー工法 |
屋根からの雨漏りの原因を部分的な補修で可能な場合は、表で紹介したような修理工事を行います。
一方で屋根全体の劣化が進んでいる場合、また災害などによって複数のダメージを受けてしまった場合、葺き替えやカバー工事を行うほうが、一部の補修よりも確実に原因を取り除けます。