1.屋根のカバー工法とは
屋根のカバー工法とは、既存の屋根材の上に新しい屋根材を「重ね張り」するスレート(コロニアル)屋根に特化した屋根のリフォーム工法です。
屋根の張り替えは「葺き替え」と呼ばれる、既存の屋根材を撤去して新しい屋根材を設置する工法が主流でしたが、リフォーム費用が高額になるのが欠点でした。
そこで、カバー工法が開発されました。 カバー工法は従来の屋根の葺き替えとは異なり、既存のスレート瓦を撤去せずに屋根を新しくできるために費用が安いのが特徴です。
また、ガルバリウム鋼板と呼ばれる耐久性に優れた金属屋根に葺き替えることで、高い費用たい効果を発揮できるようになりました。
このように屋根のカバー工法は既存の屋根材を撤去せずに新しい屋根材に葺き替えられる、費用対効果の高い屋根のリフォーム工法としてスレート瓦のスタンダードな屋根のリフォーム工法として定着しました。
1-1.屋根のカバー工法が施工できる条件
屋根のカバー工法はスレート(コロニアル)屋根の葺き替え工法として開発された屋根のリフォーム方法ですが、「トタン」や「アスファルトシングル」などの屋根でも施工が可能です。 このように屋根のカバー工法は屋根材の種類によって施工できる屋根とできない屋根があるために、事前知識として屋根のカバー工法が施工できる条件について理解を深めましょう。
1-1-1.カバー工法が施工できる屋根材の種類
カバー工法が施工できる屋根 | ||
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屋根材の種類 | 耐用年数 | カバー工法の目安 |
スレート屋根(コロニアル・カラーベスト) | 25年〜30年 | 25年〜35年 |
トタン屋根(瓦棒) | 20年〜25年 | 20年〜30年 |
アスファルトシングル | 25年〜30年 | 25年〜35年 |
カバー工法が施工できない屋根 | ||
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屋根材の種類 | 耐用年数 | リフォーム方法 |
日本瓦 | 50年〜60年 | ・葺き直し(ルーフィングの交換) ・葺き替え |
セメント瓦 | 30年〜40年 | ・葺き替え |
屋根のカバー工法はスレート屋根の新しく屋根の張り替え工法として開発されたために、スレート瓦のような平坦(平ら)な屋根材でしか施工できません。
そのため、日本瓦やセメント瓦などの表面が凸凹した屋根では施工できないので注意しましょう。