今回は、何らかの理由で、屋根の工事が必要になった場合、優良な屋根業者に来てもらうため、依頼者側がおさえておきたいポイントを簡単にご紹介します。
日本は、台風や地震など、自然災害が非常に多い国として有名で、どのような建物でもいつ自然災害の影響で、屋根修理が必要になってもおかしくないと考えなければいけません。さらに、住宅というものは、そこに存在するだけで徐々に劣化が進行してしまうものですので、特に大きな災害が無かったとしても、定期的なメンテナンスのための屋根リフォームが必要です。
それでは、あなたの家で、何らかの屋根の不具合を見つけた時には、どのようにして屋根工事業者を探せばよいのでしょうか?現在は、非常に便利な時代になっており、インターネットで「屋根 修理」「雨漏り修理」などと検索すれば、地域の屋根業者のホームページが掲載され、すぐに問い合わせすることができるようになっています。しかし、何も考えずに、表示された業者に連絡し工事を依頼した場合、相場よりも高い金額を請求されてしまう…、雨漏り修理をしたのにすぐに再発した…なんて最悪な事態を招いてしまう危険もあるのです。
実は、一口に屋根工事業者と言っても、全ての業者が優良業者ではありませんし、得意とする屋根材も異なることから、工事を依頼する側がしっかりとポイントをおさえておかなければ、工事に失敗してしまう危険があるのです。ここでは、あなたの家の屋根工事について、適切な業者を見つけるためのポイントを簡単にご紹介しておきます。
業者に連絡する前にすべきことがある!
それでは、屋根工事業者を探すときに皆さんがおさえておくべきポイントをご紹介していきましょう。例えば、あなたの家が台風の強風によって、屋根に大きな被害が生じてしまった場合、どう思うでしょうか?
こういった時には、「屋根はちゃんと直るのだろうか?」「雨漏りが怖いし、すぐにでも直してほしい!」などと、不安でいっぱいになってしまったり、焦ってしまう方がほとんどだと思います。しかし、この焦りから、慌てて屋根業者さんに連絡し、単純にすぐに来てくれる業者に工事を依頼する…という方法は、あまりオススメできません。屋根修理を依頼する時には、どれだけ焦っている状態だとしても、以下の点は自分で確認しておくべきなのです。
- ・可能な範囲で屋根の状況を把握する
- ・既存屋根の情報とどういった工事の要望なのかをまとめる
業者さんに連絡する前に、上記のポイントをまとめておくことで、屋根工事までの時間や手間を減らすことができますし、適切な工事業者を見つけるのに有利に働くのです。以下でもう少し詳しくご紹介します。
屋根の情報確認について
インターネットで調べれば、地域の工事業者がすぐに表示されますが、いきなり連絡するのではなく、以下のポイントは最低限確認しておくようにしましょう。
- ●屋根の種類
自宅の屋根に採用している屋根材の種類を確認しておきましょう。一口に屋根と言っても、瓦屋根やスレート屋根、金属屋根など、使用されている屋根材が異なります。そして、業者の中には「瓦は対応できない…」なんて場合があるのです。
- ●家の図面
家の図面があれば、業者との打ち合わせが非常にスムーズに進みます。屋根の面積や勾配など、工事に必要な情報がすぐに分かりますので、見積りなどの提出も早くなります。
- ●屋根の状態
可能な限り屋根の状態を把握しておきましょう。もちろん、屋根の上にあがるのは危険ですので、下から見てわかる範囲で構いません。
- ●雨漏りの有無
現在、雨漏りしているのかに加えて、過去に雨漏りしたことがあるのかなどの情報もまとめておきましょう。現在雨漏りがある場合は、雨漏り箇所と頻度、どの程度の雨で雨漏りするのかなども伝えられるようにしましょう。雨漏り状況が分かりやすく整理できていれば、原因の特定も容易になります。
- ●築年数や工事歴
築年数や、これまでのメンテナンス頻度によっては、補修工事などではなく、葺き替え工事が必要になるケースもあります。過去の工事歴などは、大まかでも構いませんので、自分で確認しておき、業者さんに伝えられるようにしましょう。
屋根業者さんに連絡する時には、上記のような情報をまとめておくと、非常にスムーズに話しが進みます。逆に何の情報もないまま、「先日の台風で屋根が壊れたのですぐに来てください!」などと業者さんに連絡したとすれば、「屋根材は何だろう?」「壊れたってどこが?」「雨漏りもしているのだろうか?」「何階建ての家なの?」「部分的な補修がしたいの?」など、さまざまな疑問が浮かんでしまうことになるわけです。
さらに、屋根業者の中には、金属屋根を専門としている、瓦葺き工事が専門など、全ての工事に対応ができるわけではない…という業者も多いのです。そのため、「雨漏りと聞いて調査に来たけど、葺き替え工事が必要だな…」なんて場合、「うちは葺き替え工事ができないので、他の業者を呼んでください!」など、余計な時間をとられてしまう場合もあるのです。
屋根は非常に専門性が高い工事ですので、屋根の状態やあなたの要望と、屋根業者さんの対応工事がかみ合っていなければ、来てもらってもお互いに時間の無駄…なんてことになりかねないと考えておきましょう!
屋根の状態を適切に伝えるためには?
ここまでの説明で分かるように、あなたの家で、何らかの屋根工事が必要になった場合には、現在の屋根の状態や種類、どのような要望があるのかを適切に伝えることが非常に大切な訳です。ここでは、前項の情報を確認したうえで、どのようにしてその情報を業者に伝えるのかということをご紹介しておきます。
現在の屋根の詳細について
上述したように、屋根業者にも得手・不得手が存在しています。したがって、あなたの家の屋根に何の屋根材を採用しているのかは正確に伝えなければいけません。新築時の図面やリフォーム時の書類などが残っていれば、そこに屋根材の品番などが記載されていると思いますので、それを伝えれば良いと思います。どうしても、屋根の種類が良く分からない…なんて場合、見える範囲で屋根材の特徴を伝えましょう。
例えば「つるつるしていて、厚みがある」「表面がざらざらしている」「薄い板のような物が並んでいる」など、屋根材の特徴がある程度わかれば、屋根業者も大まかに予想することができます。
なお、屋根に太陽光パネルを設置している場合は、必ずそのことを業者に伝えてください。屋根工事の内容によっては、太陽光パネルを一度取り外す必要がありますので、パネルの着脱に対応できる業者でなければ、工事を進めることができないのです。
屋根の状況は正確に
次は、屋根の状況は正確に伝えるというポイントです。
例えば、「屋根材が数枚割れた!」と伝えられる場合と「屋根材が数枚割れて雨漏りしている!」と伝えられる場合では、得られる情報が全く異なります。前者であれば、割れた屋根材を交換すれば済むと思ってしまうものですが、実際に現地を見てみると、雨漏りまでしていて葺き替えが必要…なんてことになるのです。
こういった場合、電話口で「数万円で修理できますよ!」などと説明されていて、現地で「この状況なら150万円かかります!」なんてことになりかねませんよね。そうすると、お客様からすれば、「テキトーなことを言って工事費を引き上げているのでは…?」なんて余計な疑いを生んでしまう危険まであるのです。
本来は、優良な業者を自分の説明不足から疑ってしまう…なんてことを防ぐためにも、業者に連絡する時には、可能な限り詳細な状況を伝えられるようにしましょう。
まとめ
今回は、屋根工事業者を探すとき、依頼者側がおさえておきたい情報についてご紹介してきました。この記事でもご紹介したように、屋根の工事業者でも、取り扱う屋根材が限定されている業者もありますし、現地調査に呼んでみたものの、「瓦屋根は対応できないので帰ります!」なんてことは珍しくないのです。
事前に自宅の状況や屋根の種類などを調べて電話で伝えておけば、こういった余計な手間や時間をかけることがなくなりますし、何より、自分の家の屋根工事に適切な業者を見つけることにも役立ちます。屋根工事が必要になった場合には、まずこの記事でご紹介したポイントをしっかりとおさえて、業者に連絡するのがオススメです!
住まいるドクターでは、お客様の屋根を診断し、適切な修理項目を選定して施工を実施しております。