お家の外壁をチェック!塗り替えサインの10項目とは?
お家の外壁をチェック!塗り替えサインの10項目とは?
外壁は、お家を建ててから10年ほど経つと、塗り替えサインが必ず現れてきます。
塗り替えサイン=塗装工事を行うべきタイミング=外壁が傷んでいるという事です。
下記のような状態を発見したら、外壁の劣化を放置せず、適正な時期に塗装工事を行なう必要があります。
これからも家族みんなが安心して過ごせるように、10の塗り替えサインをご紹介していきたいと思います!
❶塗り替えサイン1:艶(つや)が消える
深刻度:★☆☆☆☆
もし、あなたのお家の外壁が、新築当時は艶のあるデザインだった場合、今現在は艶が残っているかどうか確認してほしいです。
艶のあった外壁から艶が無くなるのは、塗装が劣化している大事なサインの一つです。
新築時から艶のあるデザインだったかどうか覚えていない場合は、ほかの塗り替えサインを確認してみるのがオススメです。
❷塗り替えサイン2:色あせ
深刻度:★☆☆☆☆
あなたのお家の外壁をよく見てほしいのですが、色あせしている部分があれば、それは塗り替えサインの一つです。
色あせの主な原因は紫外線で、外壁が何年も紫外線を浴び続けることによって、顔料が分離して、変色してきてしまいます。
※顔料(がんりょう)とは、塗料に含まれる成分の一つで、色のもとになっています。
外壁を近くで見てもよく分からない場合は、少し離れてお家の外壁全体を見渡す感覚で確認してみると、色あせが分かりやすいかもしれません。
全体が均一に色あせるのではなく、部分的でまばらに色あせることが多いため、外壁全体をよく見てみましょう。
❸塗り替えサイン3:チョーキング現象
深刻度:★☆☆☆☆
外壁の表面を触ると、手に白い粉が付く現象を、チョーキングと言います。
チョーキングは、外壁に塗られている塗料が傷んでくると発生する現象で、紫外線を浴び続けることによって、塗料の成分が分離することです。
色あせが起きる原因の一つでもあり、塗料に含まれる白色の顔料が、外壁の表面に浮き出てきてしまっている状態です。
高圧洗浄や、ケレンと呼ばれる古い塗装を剥がす作業のあと、塗装をしていきます。
チョーキングは、外壁を守る塗料の効果が失われている証なので、あなたもお家の外壁を、実際に手で触って確かめてみましょう。
❹塗り替えサイン4:汚れ
深刻度:★☆☆☆☆
「外壁が汚れるのはしょうがないでしょ…。」
このように考えるかもしれませんが、外壁に塗られている塗料には、汚れを付きにくくする機能も備わっています。
そのため、外壁に汚れが目立ってきたら、塗料の機能が失われてきている可能性が高いです。
もちろん、お家全体の見た目にも影響してしまうので、外壁塗装を考え始める大事なサインです。
外壁に高圧洗浄をして、汚れそのものを落としたり、機能が失われた古い塗装の膜を剥がしてから、新しい塗料を塗ってキレイにします。
❺塗り替えサイン5:カビ・コケ
深刻度:★★☆☆☆
カビやコケは、日陰などの日当たりが悪いところや、湿度が高くなりやすい場所の外壁に発生しやすくなります。
お隣さんとお家が近い場合は、隣り合っている外壁部分に、カビやコケが発生しているかもしれません。
外壁が黒ずんでいる場合はカビの可能性が高く、緑がかっている場合はコケが繁殖している状態です。
塗料に備わっている、コケやカビを防ぐ機能が失われているサインなので、あなたのお家の外壁にも黒ずみや緑色の汚れがあれば、外壁塗装を考え始めるのがオススメです。
外壁塗装は必ず最初に高圧洗浄機で外壁をキレイにするため、コケやカビをただ塗料で塗りつぶすのではなく、しっかり落としてから塗装していきます。
❻塗り替えサイン6:ひび割れ
深刻度:★★★☆☆
外壁の劣化が進むと、ひび割れが発生するようになり、ひび割れは「クラック」とも呼ばれます。
コーキング材(シーリング材)という樹脂を使って、ひび割れを埋める補修が必要になりますが、下記のように、ひび割れがどのくらい深くあるのかによって、お家への危険性も変わってくるんです。
- 外壁の表面に塗られている塗装(塗膜)だけがひび割れている
- 外壁材そのものがひび割れている
ひび割れの種類を、もう少し詳しく見てみましょう。
◆へアークラック
ヘアークラックとは、髪の毛ほどの細さのひび割れを指し、幅は0.3ミリ以下。
外壁塗装に使われる塗料は、塗られる前はトロトロとしたペンキですが、外壁に塗ってから乾燥して固まると、塗膜(とまく)と呼ばれる薄い保護膜となります。
塗膜が外壁材を保護することによって、紫外線や雨水による劣化を防いでくれますが、ヘアークラックは、塗膜だけにひびが入っている状態です。
そのため、ヘアークラックを放置しておくと、次第に塗膜が剥がれてきてしまい、外壁材がむき出しになって大きな痛みの原因となることもあります。
温度や湿度の変化によって外壁材が膨張・収縮することで、塗膜が外壁の動きについていけなくなり、ヘアークラックが起きてしまいます。
◆構造クラック
外壁表面の塗膜だけにひび割れが起きるヘアークラックに対して、塗膜だけでなく外壁材そのものにまで起きてしまうひび割れは、構造クラックと呼ばれます。
ひび割れの幅が0.3ミリ以上ある場合は、構造クラックの可能性が高く、外壁材がひび割れているということは、外壁の内部へ雨水が入り込みやすい状態です。
外壁材の奥には防水シートが張られているため、すぐに雨漏りすることはありませんが、そのままにしておくと、ひび割れの幅や深さ、範囲がどんどん広がっていってしまい、外壁全体がもろくなってしまうことになり兼ねません。
大きな地震によって建物の構造に影響が出ることで、構造クラックが発生することもありますが、ヘアークラックと同じように、外壁材が膨張・収縮を繰り返すことによって起きることも多いです。
❼塗り替えサイン7:鉄部のサビ
深刻度:★★★★☆
お家の鉄部にサビが出てくるということは、表面を保護する塗膜にひび割れが起きていたり、剥がれてきているサインとも言えます。
鉄部の表面の塗膜が健康な状態であれば、雨が降っても鉄部に直接雨水が触れることはありませんが、塗膜にひび割れが起きれば、雨水が鉄部へ触れてしまう原因になります。
お家によくある鉄部は、下記のような部位が挙げられます。
- 雨樋の固定金具
- ベランダの手すり
- 玄関前の手すり
- 門扉
- 窓の格子(こうし)
- 玄関ドア
- 鉄骨階段
- 換気フード
このように、鉄部は部分的に見るとたくさんありますが、鉄は重く赤サビが発生するため、現在は軽くて赤サビの出ないアルミ製に変わってきています。
ただし、アルミ製でも白サビが発生するため、小まめなお掃除などが必要です。
◆鉄製とアルミ製の塗装
鉄部の塗装が剥がれてサビが出てきてしまった場合、塗り替えを行うひつようがありますが、その際には必ず、下記の2つを行います。
- いま出ているサビを落とす
- サビ止め効果のある塗料を使う
サビの上から新しい塗料を塗っても、塗料の下でサビは広がり続け、塗装もすぐに剥がれてしまいます。
そのため、しっかりサビを落としてから、さらにサビ止め塗料を塗ることによって、サビの発生を防ぎます。
しかし、アルミ製品の塗装は、塗っても数年で剥がれてしまう事が多いため、塗装業者さんによって塗り替えをするところもあれば、逆にオススメしない業者さんもいます。
また、鉄製品に発生する赤サビは、そのものがボロボロになり穴が空いてしまう事もありますが、アルミ製品に発生する白サビは、表面に白い結晶のような斑点が発生するだけで、ボロボロになることは、ほとんどありません。
そのため、アルミ製品は無理に塗装をしなくても、お掃除するだけでキレイになるので、「色やイメージを変えたい」という要望がとくになければ、定期的なお掃除で美観を保ちましょう。
❽塗り替えサイン8:サイディング外壁の反り・浮き
深刻度:★★★★☆
外壁の種類の一つに、サイディング外壁というものがあり、サイディングボードと呼ばれるパネル状の外壁材を、お家に張り付けて作られます。
しかし、サイディングボードは、気温や湿度の変化によって、膨らんだり縮んだりと動きを繰り返すため、場合によっては反り返ってきたり、浮いてきてしまうこともあります。
サイディングボードの反りや浮きがあると、隙間が空いて雨水が侵入してしまったり、反りが進めばサイディングボードが割れてしまう可能性も高いです。
一般的には、反りや浮きのある部分を釘などで固定しますが、規模が大きい場合は、部分的にサイデイングボードを張り替える場合もあります。
そのため、あなたのお家がサイディング外壁で出来ている場合、ほかのサイディングボードよりも少し浮き出ているボードがないかどうか、確認してみるのがオススメです。
❾塗り替えサイン9:サイディング外壁にあるコーキング材の劣化
深刻度:★★★★★
サイディング外壁は、サイディングボードを何枚か張り付けるため、1枚1枚の間には目地と呼ばれる継ぎ目が出来ますが、目地にはコーキング材(シーリング材)という樹脂が入れられており、コーキング材にも塗り替えサインが現れるんです。
コーキング材はゴムのように弾力があり、サイディングボード同士が膨張・収縮することによってぶつかり合う衝撃を、クッションとなって緩和させてくれます。
また、コーキング材で目地を埋めることによって、目地から雨水が侵入するのを防いでくれたりと、サイディング外壁にとって無くてはならない存在です。
しかし、何年も紫外線や雨にさらされ続けると、コーキング材の弾力は失われていき、さらにひび割れが起きたり、全体的に痩せてしまうことによって、サイディングボードのひび割れや、雨水の侵入を引き起こしてしまいます。
あなたのお家が、もしサイディング外壁で出来ていたり、外壁の種類が分からなくとも、線状の継ぎ目があれば、目地を指で押して弾力を確かめてみたり、ひび割れや切れ目がないかを見てみましょう。
◆コーキング工事は二種類
コーキング工事(シーリング工事)は、下記のように工法が二通りあります。
工 法 | 内 容 |
打ち替え工事 | いま目地に入っているコーキング材をすべて剥がし、新しいコーキング材を入れる |
打ち増し工事 | いま目地に入っているコーキング材の上から、新しいコーキング材を被せる |
打ち替え工事の方が工事金額は高くなりますが、コーキング材がすべて新しくなるため、次回のメンテナンス時期を延ばすことができます。
打ち増し工事は安く済みますが、近いうちに打ち替え工事が必要になるため、サイディング目地のコーキングは、一般的に打ち替えで行われることが多いです。
❿塗り替えサイン10:塗膜(とまく)の剥がれ
深刻度:★★★★★
外壁塗装に使われる塗料は、外壁に塗って乾燥させると、塗膜と呼ばれる薄い保護膜になります。
しかし、塗膜が劣化してひび割れが発生し、さらに悪化すると、塗膜がペリペリと剥がれてきてしまうんです。
塗膜が剥がれるということは、外壁材を保護する鎧がなくなってしまう状態なので、紫外線や雨水によるダメージを、外壁材は直接受けることになります。
そのため、外壁材そのものに、ひび割れや崩れが起きたり、サイディング外壁などの場合は、外壁材に反りやゆがみが発生して、雨漏りにも繋がってしまいます。
健康な塗膜を維持することによって、外壁そのものだけでなく、あなたとご家族の暮らしを守ることになるため、定期的な塗り替えは大切です。
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