屋根の寿命を延ばすポイントとは?
屋根の寿命を延ばすポイントとは?
今回は、屋根の寿命を延ばす幾つかのポイントをご紹介します!
夏場の小屋裏温度は60℃や70℃まで上昇すると言われているそうです。
外気温よりも暑くなってしまうんですね!
また、室温の話だけではなく、夜になって小屋裏温度が低下して、空気中に含まれていた水分が放出されると、木材や断熱材に内部結露が発生することもあります。
そこで、今回は屋根の寿命にも大きく関わる小屋裏換気や屋根通気についてご紹介したいと思います。
❶一戸建て住宅の屋根裏空間のこと
まず、小屋裏(こやうら)について、ご説明しますね。
小屋裏とは、一戸建て住宅の屋根材を支える野地板(のじいた)と天井に囲まれた半室内空間のことです。
屋根裏ともいいます。
夏場の小屋裏は熱がこもります。
屋根の寿命を延ばす為には、野地板の腐食・腐敗の原因を無くすことです!
現在屋根材は瓦屋根から金属屋根と進化を遂げ、屋根材だけであれば50年(定期メンテナンスは必要)は長持ちする屋根材も販売されています。
しかし、屋根材は大丈夫でも屋根を支える「垂木」「野地板」の腐食が原因で、屋根自体が陥没したり波うち現象を起こしたりする事も少なくありません。
屋根を長持ちさせるために、垂木を丈夫なものにしたり、多少の腐敗があっても大丈夫な様に、野地板を12mmから24mmのものにしたりする方法通気性のあるルーフィングを採用するなどもありますが、
先ずは屋根裏材が腐敗しないように充分な換気方法を考えたいものです。
❷小屋裏換気をすることで、温度上昇を抑制し、湿気を逃がす!
夏場の小屋裏温度は60℃や70℃まで上昇すると言われています。
小屋裏に熱がこもり高温になると、室内の温度上昇は避けられません。
また、夜になって小屋裏温度が低下し、空気中に含まれていた水分が放出され、木材や断熱材に内部結露が発生すると、カビや腐朽の原因となります。
そのため、「小屋裏換気」をすることで、小屋裏の温度上昇を抑制し、湿気を逃がし結露の防止に心掛けることが必要です。
屋根材を支える野地板の裏面が結露する。
❸やや軽視されている傾向にあにある小屋裏換気の現状
「小屋組材の劣化の軽減」をはかるための措置として、品確法の住宅性能表示やフラット35では「小屋裏換気」について規定が明確化されています。
しかし、建築基準法には規定がなく違法にはなりません。
耐久性に関わる小屋裏換気について、やや軽視されているのが現状です。
❹屋根断熱という方法
小屋裏空間からの輻射熱の影響を受けにくくなる
建物の上部の断熱ですが、屋根を断熱すれば屋根断熱、天井を断熱すれば天井断熱となります。
屋根断熱を採用することで、屋根裏空間が室内と同じ環境になり、天井断熱の様に『小屋裏空間からの影響』を受けにくくなります。
屋根断熱は天井断熱より施工面積が広くなったり、手間もかかるので、一般的にコストが高くなる傾向にあります。
❺屋根断熱の抜け道
小屋裏換気基準の省略規定がある
ただ、屋根断熱には抜け道があります。
木造住宅工事仕様書(マニュアルのようなもの)によると、屋根断熱を採用した場合、小屋裏換気孔は要さないとされます。
つまり、小屋裏換気基準の省略規定があるのです。
ただ、耐久性上支障がでないよう、断熱材の外側には通気層を設けるなどという記述がありますが、
それも義務ではなく「望まれる」という表現にとどまっています。
❻屋根断熱であっても「通気」は必要
◆屋根断熱であっても外壁と同じように、通気層を設けて空気を流すこと
外壁の通気層は、今や当たり前のように取られていますが、屋根はそうではない場合があります。
屋根は日光や雨の影響を強く受ける、過酷な環境に晒されていますので、なおのこと通気が重要です。
そのため、屋根断熱であっても外壁と同じように、通気層を設けて空気を流してあげる必要があります。
◆確実な屋根通気の方法
確実に屋根通気を取る方法として「二重屋根通気工法」があります。
二重屋根通気工法は、通常、設けられる垂木と野地板の上に、さらに垂木と野地板を張って屋根を仕上げる工法です。
二枚の野地板による空間が、屋根部分の熱や湿気を逃がす通気層となります。
ただ、二回も屋根を作らないといけませんので、手間もかかりますし、材料も二倍必要です。
しかし、二重屋根通気工法なら十分な通気量を、どんな屋根形状でも確実に確保することができるのです。
詳しくは弊社ホームページをご覧ください!
❼まとめ
長持する家づくりのチェックポイント
◆家を長持させるために確認してください
①小屋裏の影響を受けにくくになるよう対策がされているか?
②屋根断熱の場合、きちんと通気が確保されているか?
③屋根通気が採用されている場合であっても、通気層が閉塞されないようになっているか?
耐震・断熱がトレンドではありますが、こだわって建てた家を長持ちさせるためにも、上記事項が守られている会社かどうかを、確認されることをおすすめします。
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