屋根をカバー工法でメンテナンス!
屋根のカバー工法とは?
一部屋根材の交換
瓦やスレートが破損・脱落、劣化してしまった時には、その部分の交換を行います。また、ずれた瓦を正しい位置に戻すなどの方法もあります。
塗装
屋根の表面が劣化、色褪せている場合に行います。
防水処理
屋根の表面が劣化、浸水している時に用いられます。
葺き替え
屋根材と下地が劣化し、防水性が低下して、屋根の下地にまでひび割れや浸水がある場合には、古い屋根を除去して下地から新しい屋根材料を設置します。
パッチング法(パッチ補修)
主に屋根の表面にできた小さな穴や傷を修復するために使用される工法。穴を埋める、錆を除去、シーリング剤を使用するなど、破損部分のみを修復します。
カバー工法
既存の屋根に新しい屋根材を重ねて取り付ける工法で、スレート、コロニアル、アスファルトシングルの屋根は、基本的に施工が可能です。下地の耐久性に問題がなければ、カバー工法で簡単かつ比較的安価に屋根の修膳ができます。金属のトタン屋根にもカバー工法は技術的には可能ですが、トタン屋根の場合は下地の野地板が傷んでいる場合が多く、お勧めはできません。
屋根の補修には、まず塗装を行うケースが少なくありませんが、雨漏りを根本的に解消することはできません。とはいえ、屋根葺き替えは費用が高額になってしまうとい場合は、下地の破損や劣化の程度を点検した上で、屋根カバー工法を検討するのがおすすめだといえます。
カバー方法の特長とメリット
カバー工法は、スレート、金属、アスファルトシングルの屋根に施工すことができます。ただ、屋根の上に新しい屋根材を被せるため、既存の屋根下地状態が比較的良好であることが条件になります。屋根や下地の破損がひどい/腐食している/ある程度築年数が経っている/すでに雨漏りが発生している症状があると、上から重ねることで崩れ落ちる可能性があります。このような場合は葺き替え工事が適しています。中には、屋根の構造/高さや勾配によって、カバー工法は難しくなることもあります。
※瓦屋根にカバー工事を施すことはできません。
耐久性の向上
屋根に新しい屋根材を被せることで、屋根が二重構造になるため屋根の耐久性や防水性が向上します。
コストの抑制
屋根材を全て交換する必要がなく、解体費用や廃材処理費用も必要ないため、費用を抑えることが可能となります。また、断熱性や遮熱性が向上するため、暮らしの上での省エネ効果も期待できます。
環境に優しい
全面的な葺き替え工事に比較して、廃材の発生量が少ないため、環境に優しく、「SDGs(持続可能な開発目標)」に即した工法として注目されています。
以上のように、カバー工法には多くのメリットがあり、最近では屋根修膳の定番工法になってきています。ただし、屋根の状態や形状によって、カバー工法が施工できないケースもあります。
カバー工法のデメリット
重量の増加
カバー工法により、屋根の上に新しい屋根材を乗せるため、重量が増加します。建物の構造や基礎の強度により、場合によっては補強工事が必要になることがあります。昨今は耐震性の観点から軽い屋根材がほとんどです。
全ての屋根材は対応できない
下地の状態、瓦屋根などにはカバー工法は施工できません。
カバー工法を施工する耐用年数と劣化状態
カバー工法が適用できる既存屋根は、スレート、コロニアル、アスファルトシングルの屋根です。また耐用年数や経年劣化の状態にも影響されます。
築10年以上
カバー工法に適した時期と言えるでしょう。この時期のスレート屋根はアスベストが含有されていないため比較的脆い仕様になっています。
環境下によってはかなり劣化が進んでいることもしばしばあります。屋根に対して定期的にしっかりメンテナンスを施し、より長く寿命をキープしたい方にはこの時期にカバー工法を行いましょう。この時期に塗装を行っても、屋根材自体が劣化しているため塗料の機能が最大限効果を発揮されないことが多いです。
築29~30年以上
この時期が最もカバー工法を行う方が多い時期です。ただ30年を超えている場合はかなり劣化が進んでいる可能性もあるため、通常のカバー工法ではなく、野地板増し張りカバー工法や葺き替えを視野に入れなけれななりません。塗装はもちろんNGです。この時期のスレート屋根はアスベストが含まれているため比較的頑丈ですが、葺き替えを選択すると、解体処分費とアスベスト処分費が発生し非常に高額の費用が掛かります。
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