放っておくと、屋根の破損や雨漏り・台風被害にあう可能性もあるので早めに対処することが大切です。
屋根はご自身では見ることができない部分なので、強風や台風が来ても安心して過ごすために、適切な修繕の方法を把握しておきましょう。
※訪問営業者に「屋根が浮いている!」と言われてもすぐに屋根に登らせるのは危険です!
近年、屋根の不具合を口実に屋根に登ろうとする悪質な訪問営業が増えています。
下記のような被害に遭うこともあるため、注意が必要です。
・わざと瓦を割られる
・板金を手で持ち上げ剥がす
・「直しておいた」と修繕費用を請求する など
屋根はご自身ではなかなか確認できない部分なので、その分被害に遭いやすいです。
不安を煽るようなことを言われても、その場で屋根に登らせないようにしましょう。
危険度1;屋根材の浮き
レベル1の屋根材の浮きは、主にスレートの屋根に現れます。
紫外線による経年劣化で、屋根材が水をッ含むようになることで起きる症状です。
製造されるとき工場で塗られた塗料が、日々の紫外線によって劣化し、防水性が減少し水を弾かなくなります。
スレート屋根は主成分がセメントなので、雨が降ると水を吸い込むようになり、膨らみます。
そして乾くときに日光が当たる表面から乾くため、スルメを焼いたときのように反ってきます。
屋根材の浮きは、レベル1ですが放っておくのは危険です。
浮きが悪化すると屋根材が大きく割れてしまう原因にもなるので、周期的に点検して塗装メンテナンスを行うように心掛けましょう。
危険度2;板金の釘の浮き
レベル2は屋根板金を留める“釘”の浮きです。
スレート・金属屋根など、板金が設置されている屋根に起こります。
屋根の上に設置される板金は、日中、太陽に照らされ高温になり熱膨張を起こします。
そして夜にかけて冷え、収縮していきます。
この膨張→収縮の動きによって、釘がせせり出てきてしまうのです。
放っておくと、釘を伝って屋根の中に水が入っていきます。
釘の浮きは築5年ほどでも現れるため、築浅の方も要注意です。
危険度3;板金の浮き
レベル3は棟屋根板金の浮きです。
こちらは、レベル2の釘の浮きを放っておくことで起こる症状です。
板金を固定していた釘が抜けてしまうと、板金自体が浮いてきてしまいます。
手を入れられるほど板金が浮いてきてしまっています。
このように浮きの隙間が出来ると、強風が浮いた隙間に入り込み棟板金を剥がしてしまう恐れがあります。
実際に、大きな台風の直後は板金の飛散被害が増えました。
板金が浮いていると、飛散する可能性も高くなります。
棟板金は1m以上ある大きな鉄板です。
もしご自宅の板金が近所の家や人に当たってしまったら…大変なことになります。
そのようなことにならない為にも、屋根の点検を周期的に行い、釘の浮きや板金自体が浮いている場合は、早急に対処することが大切です。
屋根の浮きの適切な対処方法
板金の釘打ち・コーキング
板金の釘が浮いている・板金自体が浮いている場合は、釘打ち・コーキング工事を行いましょう。
抜けてしまった釘を打ち込み、釘頭をコーキングで留めて、抜けてこないようにする工事です。
しかし、軒先に近いところは落下の危険があるため、足場が必要となります。足場がないと屋根全体を安全に作業することは難しいです。
そのため、板金の釘打ち・コーキング工事は、足場が必要な他の工事(屋根塗装・外壁塗装など)と同じタイミングで行うことをおすすめします。
棟板金交換
板金の釘が効かない・板金が浮いて変形している場合は、貫板・板金の交換が必要です。
長年、釘が抜けたまま放置することで、水が釘を伝って屋根の内部に張り込み、貫板(ぬきいた)という木材が腐ってしまいます。
腐った板に釘を打ち込んでも、ボロボロと崩れて固定されないため、貫板ごと板金交換する必要があります。
板金交換の際は、水で腐らない「樹脂製の貫板」に変更するのがお勧めです。
工事には足場架設も含まれるので、屋根全体が劣化しているようであれば一緒に塗装工事を行うことをおすすめします。
屋根塗装
■屋根塗装
屋根材が浮いている場合は、屋根塗装を行ないましょう。
なぜなら、屋根材の浮きは、水を弾かなくなることで起こる症状だからです。
塗装で防水性を蘇らせることで、屋根の浮きの悪化を防ぐことができます。
一度浮いてしまった屋根を元の形に戻すことができないので、これ以上状態が悪くならないように塗装メンテナンスを行いましょう。
屋根の浮き放置!
屋根の浮きの症状と対処方法が分かったところでお伝えしたいのが、屋根の浮きは放置しておいてはいけないということです。
たいしたことではないように感じる釘の抜けも、放っておくと水を屋根の中に入れ続け、雨漏りや板金剥がれの原因になってしまいます。
抜けた釘から水が伝って貫板が腐り、屋根材自体も水分を含んでボロボロに。
また、屋根材の浮きも、放置していると、屋根材の耐久性が落ちて、屋根に登っただけでバリバリと割れるようになります。
屋根の浮き症状を放置することで、塗装や釘打ちなどのメンテナンス工事だけでなく、余計な修繕工事(屋根葺き替え・カバー工事や棟板金交換)が必要になり、出費が増えてしまいます。
無駄なお金をかけずに、良い状態でお家を長持ちさせるためにも、早めのメンテナンス・修繕を行いましょう。
まずは屋根点検!優良業者の選定
「屋根が浮いている!」と言われたら、まず信頼できる業者に屋根を見てもらいましょう。
点検してみて何もなければ良いですが、本当に屋根が浮いている状態であれば早急な対応が必要になります。
安心して点検を依頼できる優良業者の特徴。
「屋根は心配だけど、どこに頼めばいいか分からない」とお困りの方は業者選びにお役立てください。
ドローン・高所カメラ等で屋根点検をする
実際に屋根に登る点検だけでなく、ドローンや高所カメラを使用しての屋根点検ができる業者に依頼しましょう。
ドローン・高所カメラでの点検には以下のようなメリットがあります。
・わざと屋根を破損させるなどして修理代を請求する悪徳業者の行為を防止できる。
・劣化した屋根でも踏まずに点検できるので、誤って割られてしまうトラブルがない。
・3階建てや急傾斜の屋根でも安全に点検できる。
「屋根に登られて瓦を割られたら…」という心配がある方は、ドローン・高所カメラで点検できるか確認した上で点検を依頼することをおすすめします。
地域での施工実績が多い
■足場設置・飛散防止ネット施工
地元での実績がある業者に依頼しましょう。
悪質な業者は、他県から来ていることが多いです。
また、低品質だと評判が続かないため、実績も増えていません。
そのため、「地元での実績があるか」「どのくらいの件数、工事しているのか」は確認しておきましょう。
塗装から部分交換まで幅広く対応できる
塗装から部分交換まで幅広く対応してもらえる業者に依頼しましょう。
塗装しかできない・板金交換しかできないという業者だと、屋根の状態に関わらず自分たちが得意とする工事を提案されてしまう可能性があるからです。
状態に合った適切な対処をしてもらえないと、以下のようなことが起こり得ます。
・塗装できる状態なのに、屋根の葺き替えを勧められ、塗装工事の倍以上の費用がかかった。
・塗装時に板金の釘止めをやってもらえず、数年後強風で板金が飛んだ。
そのときの状態に合った適切な工事をしてもらうためにも、塗装や部分補修、屋根リフォームなど幅広く対応ができる業者だと安心できます。
点検を依頼する際に「塗装だけでなく、部分的な補修や全体の屋根交換などはできますか?」と聞いてみてください。
幅広く対応してくれる業者に依頼しましょう。
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