自分で掃除するにはどんな方法が一番いいのかな?
壁の汚れが気になってはいたものの、なかなか手を付けられず放置している方もいらっしゃるでしょう。
しかし、そのコケ、放置するとどんどん進行して本当に危険なので、見つけたら“必ず”“すぐに”清掃し除去してください。
何故なら、コケを放置すると健康被害をもたらしたり、外壁材を脆くして余計なメンテナンス費用が発生する元となるからです。
放置は危険!
外壁に付着するコケは、「見栄えが良くない」くらいにしか思わない方も多いかもしれません。
しかし本当は、お家やお住まいの方に悪い影響をもたらす、とても危険なものです。
さらにそれは、放置しておくと徐々に進行して、危険な状態になります。
表面のコケは健康に良くない
外壁にうっすらと付着している、拭き掃除ですぐ落ちるようなものは「表面のコケ」です。
また建材に対する危険度は低いです。
しかし、コケの胞子がもたらす健康への被害には要注意です。
コケは胞子をまくことで増えます。
お家の外壁にコケがあるということは、お家の中にコケの胞子が入りやすい状態です。
そしてコケは、コケの胞子を吸い込むことで、アレルギーの原因となり、アレルギー性皮膚炎誘発物質となることが研究でも証明されています。
ご家族の健康を保つためにも、コケは外壁についていない状態にしておくのがベストです。
また、この状態も放っておくとコケが根を張り、増殖進行してしまいます。
気付いた段階でお手入れをして、カビ・コケからお家やご家族を守りましょう
壁に根を張って建材を脆くしてしまう
コケは菌類ですので、絶好の環境が揃うとどんどん根を張って繁殖していきます。
こうして、コケが外壁にずっと付着してくると、(注)中性化現象が起こり、外壁がもろく崩れやすくなります。
手で触っただけでボロボロと剥がれてくる状態になってしまい、外壁補修をする必要な状態になってしまうのです。
(注)中性化現象とは
酸性とアルカリ性という、相反する性質同士のものが反応し合って起きる現象。アルカリ性の外壁に酸性のカビ・コケが付着すると、中性化し性質を別のものにしてしまう。
中性化現象により脆くなった壁材
外壁が脆く崩れている状態。建材の素地が見えているため、雨水が家の中に入りやすくなっています。
水分を溜め込んで躯体をダメにし高額な修繕に
コケを放置し続けると、最終的にはもっさりと山のようにコケが盛り上がって“大繁殖”してしまいます。
うちはまさか、こんなことにはなっていないよ、と思うかもしれませんが、日当たりの悪い北面や、あまり目にしない室外機の裏など、起こっているお家は意外とあります。
コケの根は水分を含んでいます。
それが外壁に根付くということは、外壁の内部が常に水を溜め込んでいることになります。
物を水にしたし続けるとふやけてくるように、外壁も内部がずっと水分を含んだままでは弱く脆くなり、最後は補修さえできない状態にボロボロになってしまいます。
苔は、初期段階だからまだ大丈夫ということは、ありません。
むしろ初期症状のうちに対処をすることが最も重要です。
コケを見つけたら、すぐにお手入れを検討しましょう。
自分で対処?業者に依頼?
ご自宅のコケを自分で対処するか、業者に依頼すべきなのかをまず検討しましょう。
苔の状態によっては、ご自身でやってもあまり効果がない場合もあります。
さらに、誤った方法でお手入れすると、かえって外壁を傷めて余計にコケがつきやすい状態にしてしまうこともあるります。
そうなっては時間も労力も無駄になってしまいますし、その間にお家もどんどん弱っていきます。
まずは現在の外壁の状態を把握しましょう。
外壁が水を弾くか弾かないか
外壁の健康状態は、『コケのついている箇所の外壁に水をかけてみる』
外壁が水を弾く状態=自分でお手入れをしても良い状態の外壁状態です。
これは、お家の塗装の塗膜が効いているため水を弾いています。
コケもほとんど表面的なもので、あまり根を張っていません。
外壁が水を弾かない状態=自分でお手入れしてはいけない状態の外壁状態です。
これは、お家の塗装の塗膜が切れていて、水を弾かずに吸収しています。
外壁自体がじめじめと湿気を帯びているため、コケが根を張って繁殖しやすい状態になっています。
このように水をかけた箇所の色が濃くなるのは、水が染み込んでいる証拠です。
外壁が湿気ているので、コケを掃除してもまたすぐ付着してしまいます。
このような状態なら、専門業者さんに相談しましょう。
当然ですが、高い所をご自分で作業されるのは、危険が伴います。
長いブラシなどを使って高い所の作業をする方法もありますが、届かない所も出てくるので、プロにやってもらった方が確実で安心です。
また、頑固なコケは、専門知識がないと正しく落とせないので、こちらも専門家に任せるのが良いでしょう。
それでは次の章では、軽度なコケに対してのお手入れ方法をお話しさせていただきます。
手の届く範囲の軽度なカビのお手入
手の届く範囲の軽いコケであれば、ご自分でも落とすことができます。
身近なもので手軽にできるお掃除方法を
やさしく拭きとる
表面にコケの胞子が軽く付着している程度であれば、軽く濡らしたスポンジ(柔らかい面)でふき取ることで、簡単にコケの汚れを取ることができます。
スポンジは必ず柔らかい方の面を使って、優しくコケをふき取ってください。
硬い面を使うと、外壁や塗膜を傷つけてしまう可能性が有りますので、使用は避けましょう。
また、少し高い所をお手入れされる際は、伸縮棒のついたスポンジやモップも販売されているので、使用してみてください。
やりがちなNG掃除法
意外と外壁材はデリケートです。汚れ掃除、というとイメージしがちな方法も、外壁には危険な場合があります。
タワシでごしごし擦る
しつこいコケや汚れを落とすというと、ブラシやタワシでごしごし擦って、最後にホースで汚れを洗い流して…とイメージされる方も多いですが、この方法は、絶対にダメです。
なぜなら、外壁の塗膜を削り、外壁自体を傷めることに繋がるからです。
固いものでごしごし擦られると、塗装されている塗膜が傷ついて、外壁材を守る塗膜のバリヤーが取れてしまい、その部分から劣化が始まってしまいます。
高圧洗浄機
駐車場や塀を綺麗にするついでに、外壁も一緒に洗浄しよう、と高圧洗浄機を使用するのもNGです。
こちらも、外壁に残っている塗膜も落ちてしまい、かえってコケが付きやすい状態を作ってしまいます。
コンクリートや塀・駐車場など防水塗膜が無い部分は高圧洗浄で見違えるほどキレイになるので、使用上の注意をよく読んで、お手入れをしてみてくださいね。
広範囲で頑固なコケは高圧洗浄と塗装を業者に依頼しましよう
高い所や広範囲のコケ、頑固なコケに悩んでいる方は、外壁塗装業者に相談をして、見積もりを取りましょう。
高圧洗浄だけでは、防水機能がなくなってしまいます。ここまでコケが繁殖しているということは、外壁の防水塗膜が効かなくなってしばらく経っているということです。
お家がもうメンテナンス時期を過ぎているという、重要な危険サインだと認識して、塗装をご検討ください。
塗料の中には、「防カビ・防藻塗料」という、汚れの付きにくい機能性塗料があります。
微生物の増殖を抑えたり、静菌作用、殺菌作用をもっている塗料のことを指します。
コケの繁殖も抑えてくれますので、外壁塗装の際にはこのような塗料を選んでみましょう
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