火災保険で屋根はなおせるの?
火災保険で屋根はなおせるの?
台風や大雨、大雪などで屋根が傷んだのをきっかけで、屋根を葺き替えることになった場合、「火災保険」が適用できる可能性があります。
火災保険の適用範囲には「風災」や「雪害」が含まれることが多いからです。
詳細は保険会社や保険内容によって異なりますので、まずは保険証券を確認し、または保険会社に問い合わせてみましょう。
【目次】
❶屋根修理で火災保険を使う5つの条件
❶-1屋根修理で火災保険を使う条件 ①風災
❶-2屋根修理で火災保険を使う条件 ②修理が必要になって3年以内に申請する
❶-3屋根修理で火災保険を使う条件 ③修理費用が20万円以上
❶-4屋根修理で火災保険を使う条件 ④必要書類を集めて提出する
❶-5屋根修理で火災保険を使う条件 ⑤自分での申請する
❷火災保険を悪用しようとする悪徳業者に要注意!
❸屋根修理の火災保険の申請の流れ
❸-1屋根修理業者に調査・原因究明を依頼をする
❸-2火災保険へ申請する旨を伝え、提出する写真撮影・原因報告と見積依頼をする
❸-3保険会社・保険代理店へ連絡する
❸-4保険会社からの案内・書類の申請する
❸-5保険会社による現場調査
❸-6保険金の支払い(振込完了)
❸-7屋根修理工事依頼をする
❹早く確実に保険金を受け取るポイントとは?
❹-1被害がわかったらすぐに資料請求する!
❹-2屋根専門の修理業者に相談する
❺まとめ 被害にあったらすぐに修理会社か保険会社に相談してみましょう!
❶屋根修理で火災保険を使う5つの条件
屋根修理で火災保険を使うためには、以下の5つの条件があります。
- 風災
- 修理が必要になって3年以内に申請する
- 修理費用が20万円以上
- 必要書類を集めて提出する
- 自分で申請する
それぞれの内容について、詳しく解説していきます。
【屋根修理で火災保険を使う条件】①風災
火災保険では、火災による被害の補てんだけでなく、契約内容や特約によって、自然災害などのかなり広い範囲の被害を補てんするようになっています。
屋根修理で火災保険を使う場合には、風災として認められる必要があります。
具体的には、台風などの強風による破損・飛散等の場合となります。
一方で、経年劣化による屋根の不具合は対象とならないため、注意が必要です。
ここで、火災保険が使用された事例をいくつか紹介します。
・棟板金が強風で飛散した
・瓦が台風で飛散した
・雨樋が台風で破損した
レアケースですが、雹(ひょう)災や雪災も補てんされます。
・雹(ひょう)でカーポートの屋根が割れた
・雪の重みで雨樋が曲がった
【屋根修理で火災保険を使う条件】②修理が必要になって3年以内
火災保険の申請は、修理が必要な状態となってから3年以内にするという条件があります。
それを過ぎると認められません。
悪質な業者は、火災保険の有効期限を理由に契約を急がしてきますが、期限内であれば問題はありませんので、慌てないことが大切です。
また、契約を急がす業者は悪質な場合が多いですので、警戒してください。
すでに修理が終わった屋根修理でも請求できる場合があります。
以下の書類等が必要となります。
・修理工事を行う前と後の写真
・当時の工事業者の見積書
・罹災(りさい)証明書
【屋根修理で火災保険を使う条件】③修理費用が20万円以上
多くの火災保険は、20万円未満は適用外となっており、修理費用が20万円以上にならないと火災保険を使用できないことがあります。
(中には10万円未満適用外など、保険内容によってことなりますので、ご確認ください。)
20万円未満は適用外とは言っても、修理費用が30万円だった場合は、10万円だけしか補てんされないのではなく、30万円補てんされる仕組みです。
どんな屋根でも屋根工事の場合は、安全対策が必要で足場を組みます。
足場代は少なくとも10万円以上必要となるため、比較的軽症の被害でも火災保険の適用条件を満たす場合が多いです。
また、火災保険の契約が、事前に自己負担額を決めておく免責タイプもああります。
このタイプは免責20万円で修理費用が30万円だった場合、10万円のみの補てんされるというものです。
【屋根修理で火災保険を使う条件】④必要書類を集めて提出
火災保険に必要な書類は3つあります。
- 保険金請求書
- 修理見積書
- 調査報告書(被災した場所の写真)
保険金請求書は、保険会社に被害を連絡すると送付されます。
修理見積書と調査報告書(被災した場所の写真)は、屋根修理業者が用意してくれます。
そのため、火災保険の使用に慣れた屋根業者に依頼すると、申請の手順を教えてくれるため、スムーズに進みます。
【屋根修理で火災保険を使う条件】⑤自分での申請する
申請手続きは自分自身が行う必要があり、業者に代行させることはできません。
申請代行と言って、本人の代わりに申請を代行してくれる(あくまで申請者は本人)方法がありますが、虚偽の申請をされたり、手数料も取られるなど、トラブルに発展するケースも多々あります。
保険申請は、必要な書類が揃っていればそんなに難しくはありません、保険会社もしっかり対応してくれますので、面倒くさがらずに自分で申請してください。
❷火災保険を悪用しようとする悪徳業者に要注意!
「火災保険を使って、屋根をただで直せる」のは、非常に魅力的な言葉です。
一般の方は、家を建てたときによくわからないまま火災保険に入って、あとは払い続けているだけだと思います。
火災保険の内容はしらないので、屋根修理に使えると聞くと、ついつい、業者の甘い言葉を信じたくなります。
あまりにも、「屋根修理は火災保険で無料で直す」とうたっている業者さんが多いのも事実です。
もちろん、今までの実績から火災保険が適用できそうな屋根修理は、「申請してみてはどうですか?」と施主様にお伝えしています。
それでも、屋根修理の全体の件数からみますと、十数パーセントしか、火災保険は使用できていませんでした。
また、火災保険が使用できた場合でも、修理費用の一部しか補てんされない場合も多く、残りは自己負担となりますので注意してください。
「屋根修理は火災保険で0円!」は、甘い言葉で、悪い事をたくらんでいる業者も多く存在しますので、けっしてだまされないようご注意ください。
火災保険で直すからと、破損した範囲を超えた葺き替えなどの不要な工事を勧めてくる業者は悪徳業者の可能性が高いです。
差額は自己負担となりますので、火災保険の補てん金額が確定するまで、契約・工事を行わいことが悪徳業者を防ぐ方法の1つです。
悪徳業者は契約しても、保険が出なければ解約できると口約束して契約をさせることが多いです。
後から、解約金が発生すると言われ、トラブルとなった事例もありますので、ご注意ください。
❸屋根修理の火災保険の申請の流れ
屋根修理で保険を使用するときの流れは以下の通りです。
- 屋根修理業者に調査・原因究明を依頼
- 火災保険へ申請す旨を伝え、提出する写真撮影・原因報告と見積依頼
- 保険会社・保険代理店へ連絡
- 保険会社からの案内・書類の申請
- 保険会社による現場調査
- 保険金の支払い
- 屋根修理工事
以下に、詳しくご紹介します。
1.屋根修理業者に調査・原因究明を依頼
「屋根の不具合の原因が自然災害によるものか?」の判断をすることが、保険申請するには必要です。
しかし、それよりも、「屋根の不具合を把握し、正しい手法で修理をすることが最も重要です。」
つまり、しっかりと屋根調査・修理できる業者に依頼することが最初にするべきことです。
2.火災保険へ申請する旨を伝え、提出する写真撮影・原因報告と見積依頼
屋根不具合の原因から火災保険が使えそうか、屋根修理業者と相談してください。
先程ご説明したように、火災保険を適用できない屋根修理が多いことをご承知ください。
適用の可能性が少しでもあれば、提出する被害状況の写真・原因報告書・見積書を屋根修理業者へ依頼してください。
3.保険会社・保険代理店へ連絡
保険会社または保険代理店に住所・氏名・保険証番号・被害の内容などを連絡してください。
4.保険会社からの案内・書類の申請
保険会社から案内書・保険金請求書の書類が届きます。
その案内書の通りに記入してください。
その書類の他に、屋根修理業者からの修理見積書・被害状況の分かる写真・報告書を同封して、事故の申請をしてください。
5.保険会社による現場調査
保険会社から、損害鑑定人が派遣され、現場調査を実施します。
損害鑑定人は、申請内容・現場調査をもとに、損害状況の調査、自然災害による被害の有無、被害額の算定を保険会社へ報告します。
6.保険金の支払い
損害鑑定人の調査報告を受けて、保険会社が審査を行い、申請内容のうち、認められた内容に対して、保険加入者へ保険金が支払われます。
7.屋根修理工事
支払われる保険金額が決定したら、屋根修理工事を依頼しましょう。
申請内容が満額認められないことも多々あります。
火災保険申請が必ず適用されるとは限りません。
必ず申請が下りた後に、屋根修理業者と修理工事の契約を行うようにしてください。
❹早く確実に保険金を受け取るポイントとは?
早く確実に保険金を受け取るポイントは、2つあります。
- 被害がわかったらすぐに資料請求すること
- 屋根専門の修理業者に相談すること
以下で、簡単に解説します。
1.被害がわかったらすぐに資料請求する
保険の申請には、保険会社から申請書類を送付してもらうことが必要です。
大きな自然災害のときは、保険会社への資料請求が膨大な数となるため、すぐに資料請求しておくことが修理を早めることにつながります。
2.屋根専門の修理業者に相談する
屋根修理業者の作成する見積書の金額は安く、市場価格に近いため、保険会社の審査・対応も早くなります。
自然災害時では、適切な金額であれば、保険会社は現地調査を行わず保険金を支払うこともあります。
過度な金額の請求は、支払いが遅れるだけでなく、支払いを拒絶されることがあります。
悪徳業者に依頼した見積書は、過度な金額の場合が多く、保険金の支払いが遅れるので、注意しましょう。
❺まとめ
被害にあったらすぐに修理会社か保険会社に相談しよう
屋根修理で火災保険を使うためには、以下の5つの条件があります。
- 風災
- 修理が必要になって3年以内
- 修理費用が20万円以上
- 必要書類を集めて提出
- 自分で申請
風災の屋根被害にあったら、屋根修理業者か保険会社に相談してください。
風災ではなく、経年劣化での屋根の不具合に対して、以下の業者には注意してください。
「屋根修理は火災保険で0円!」は、甘い文句で、悪い事をたくらんでいる業者も少なくはありません、だまされないようご注意ください。
悪徳業者は契約しても、保険が出なければ解約できると口約束して契約をさせることが多いです。
後から、解約金が発生すると言われ、トラブルとなった事例もありますので、ご注意ください。
風災被害で早く確実に保険金を受け取るポイントは、2つあります。
- 被害がわかったらすぐに資料請求すること
- 屋根専門の修理業者に相談すること
屋根修理業者の作成する見積書の金額は安く、市場価格に近いため、保険会社の審査・対応も早くなります。
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