屋根の構造と各役割とは?
屋根の構造と各役割とは?
住宅の屋根は、様々な部材で構成されています。
以下に屋根の構造と部材について詳しく説明いたします。
❶小屋組(こやぐみ)
小屋組は、屋根を支えるための骨組みで、屋根の荷重や風圧力、積載荷重などを軸組に伝える役割を持ちます。
日本の伝統的な工法である木造軸組工法では、主に柱や梁といった軸組で支えられ、設計自由度が高い工法です。
屋根の構造を形成する骨組みです。
小屋裏や屋根裏とも呼ばれ、屋根の内部構造を指します。
母屋(もや)と呼ばれる水平に取り付けられた木材が、垂直に立てられた小屋束(こやつか)の上に取り付けられています。
❷垂木(たるき)
母屋の上に取り付けられ、野地板やルーフィングを支える部材のことです。
❸野地板(のじいた)
野地板(のじいた)は、屋根構造の主要な部材の一つで、垂木の上に貼る板状の材料です。
野地板は、屋根材を支える役割を果たし、屋根全体の安定性や防水性を確保します。
垂木の上に張られる板で、ルーフィング(屋根の防水シート)を支えます。
実際の建物では、雨漏りや結露で劣化しやすい部材でもあります。
リフォームなどでは、必ず劣化の有無を確認した方が良いでしょう。
野地板には、以下の種類があります:
◆製材: 厚さ9㎜以上の針葉樹(杉、松)の下地用製材。
◆面材: 構造用合板、構造用パネル、パーティクルボード、硬質木片セメント板、硬質木毛セメント板、MDF(ミディアムデンシティファイバーボード)。
◆軽量モルタルによる下地: 軽量骨材としてパーライトを用いたパーライトモルタル(厚み40㎜前後)。
❹ルーフィング
ルーフィングは、屋根材の隙間から入ってきた水を防ぐ役割を担っています。
台風などの強風や大雨の際に、屋根材の隙間から雨水が入っても、ルーフィングが二次防水の役割を果たします。
軒先への排水を助け、天井や室内への雨漏りを防ぎます。
【種類と特徴】
ルーフィングにはいくつかの種類があります。それぞれの特徴を理解して、耐久性の高いルーフィングを選ぶことが重要です。
一般的なルーフィングの種類には以下があります:
①アスファルトルーフィング: 費用が安く、止水性が高いが耐久性は低いです。
②改質アスファルトルーフィング: 耐久性が高く、改善されたアスファルトルーフィングです。
③粘着式ルーフィング: 粘着面がシール状で、低勾配屋根に適しています。
④高分子系ルーフィング: 合成や合成樹脂で作られ、耐震性が高いです。
⑤透湿ルーフィング: 湿気を外に逃がす特徴を持ち、通気工法が必要です。
⑥遮熱ルーフィング: 表面がアルミ状で熱を反射し、遮熱効果があります。
⑦不織布ルーフィング: 耐久性が高く、一般住宅でよく使われます。
❺屋根の仕上げ材
屋根本体を形成する大切な部分です。
屋根材にはさまざまな種類があります。
屋根の形状や用途に応じて選択することが重要です。
以下に、主な屋根材の種類と特徴を紹介します。
❺-1スレート系屋根材
セメントを固めて製造された平板状の屋根材で、コロニアルやカラーベストとも呼ばれます。
施工が簡単で、都心や郊外の新築戸建てでよく使われています。
長所: 施工が簡単
短所: リフォームには向かない
❺-2縦葺き金属屋根 (ガルバリウム)
屋根の流れに沿って張る金属屋根で、価格が安く、工事期間も短いです。
切妻などシンプルな形状の建物に向いています。
長所: 緩勾配で施工が可能
短所: 断熱性能に劣る
❺-3石粒付き外国製金属屋根 (ガルバリウム・ジンカリウム)
韓国やニュージーランド、中国などの外国製の比較的高額な屋根材です。
屋根材の表面に自然石粒が高温溶着されています。
長所: 長期間色褪せが殆ど無く塗装の心配がない
短所: 止水設計がスレート屋根に近い
❺-4アスファルトシングル
アスファルトを原料にしたシート状の屋根材で、価格が安く、建売住宅でよく使われています。
屋根材の表面に小石が付着しています。
長所: 価格が安い
短所: 比較的耐久性が短い
❺-5瓦
60年近い耐久性が期待できる屋根材で、価格は高価格帯に属します。
地震や台風の影響を受けやすいですが、耐久性に優れています。
長所: 耐久性に優れている
短所: 価格が高い・屋根が重い
これらの屋根材は、それぞれの特性に基づいて選択することで、理想的な屋根を実現できます。
❻屋根の形
屋根の形状は、建物の外観や構造に大きく影響を与えます。
さまざまな種類の屋根があり、それぞれ異なる特徴を持っています。
以下に、主な屋根の形状とその特徴を紹介します。
❻-1切妻屋根
最もポピュラーな屋根形状で、日本だけでなく世界中で見られます。
和風でも洋風でも採用でき、シンプルで美しい外観です。
❻-2寄棟屋根
切妻に次いで多く採用される屋根形状です。
和風でも洋風でも適用可能で、一般的に見られる屋根です。
❻-3片流れ屋根
シンプルな形状で、モダンなイメージを持ちます。
太陽光発電パネルを設置するのに適しています。
❻-4陸屋根
鉄筋コンクリート造や重量鉄骨造でよく採用されます。
屋上利用ができるのが特徴です。
❻-5入母屋屋根
古くから日本の住宅で使われてきた伝統的な屋根形状です。
重厚感のある外観を持ちます。
❻-6ギャンブレル屋根
シンプルな形状で、柱を使わずに屋根組を支える設計です。
小屋裏空間を利用しやすいです。
❻-7マンサード屋根
寄棟の2段階勾配で、ドーマー窓を設けて小屋裏部屋として利用されます。
❻-8かまぼこ屋根
R(アール)形状の屋根で、モダンな外観を持ちます。
❻-9バタフライ屋根
蝶が羽を広げたような形状で、個性的な住宅に適しています。
これらの屋根形状は、建物のスタイルや用途に合わせて選択されます。
その他
勾配(こうばい): 屋根の傾斜角度を指します。
これらの用語を理解することで、屋根工事業者との打ち合わせや屋根修理の判断に役立ちます
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