外壁塗装の基本・塗料の種類とその特性
外壁塗装の基本・塗料の種類とその特性
外壁塗料には様々な種類があり、それぞれ異なる特性を持っています。
以下に主な塗料の種類とその特性を分かり易く解説します。
❶アクリル塗料:アクリルを主要な樹脂とする合成樹脂塗料で、価格が手頃で多彩なカラーバリエーションがあります。
しかし、耐久年数が短いというデメリットがあります。
アクリル塗料とは、アクリル樹脂を主成分とする塗料のことを指します。
以下にその特性を詳しく説明します。
- 発色が良い:アクリル塗料は発色が良く、鮮やかな色合いが特徴です。
- 吸湿性が高い:アクリル塗料は吸湿性に優れており、重ね塗りがしやすいです。
- 扱いやすい:ほとんどのアクリル塗料は1液型で、DIYでも使いやすいです。
- 安価:アクリル塗料は価格が安いため、広い面積を塗装する場合にはコストを抑えられます。
しかし、以下のようなデメリットもあります。
- 耐久性が低い:アクリル塗料は紫外線によって劣化しやすく、耐久性が低いです。
そのため、塗り替えサイクルが短いというデメリットがあります。 - 塗膜が硬い:アクリル塗料の塗膜は硬く、ひび割れが起きやすいです。
これらの特性を理解した上で、適切な用途で使用することが重要です。
❷ウレタン塗料:ウレタンを主要な樹脂とする合成樹脂塗料で、やわらかく密着するため、曲面にも塗装できます。
また、費用が安く、豊富な種類があります。
ウレタン塗料とは、ウレタン系樹脂を主成分とした塗料のことを指します。
以下にその特性を詳しく説明します。
- 弾力性がある:ウレタン塗料は柔らかく、弾力性があります。
そのため、ひび割れが起こりやすい外壁などに使用されることが多いです。 - 防水性・撥水性に優れる:ウレタン塗料は防水性や撥水性に優れており、埃や汚れが落ちやすいです。
- 光沢がある:ウレタン塗料は光沢があり、美観をキープします。
- 価格が安い:ウレタン塗料は比較的安価に購入することができます。
しかし、以下のようなデメリットもあります。
- 耐久性が低い:ウレタン塗料は紫外線によって劣化しやすく、耐久性が低いです。
そのため、塗り替えサイクルが短いというデメリットがあります。 - 黄変しやすい:ウレタン塗料は紫外線に弱く、時間が経つと黄色く変色することがあります。
これらの特性を理解した上で、適切な用途で使用することが重要です。
具体的な選択の際には専門業者の意見を参考にすることをお勧めします。
また、ウレタン塗料は木部、塩ビ製樹脂素材、鉄部など、さまざまな箇所へ塗装する塗料として使用されています。
ウレタン塗料には、水性と油性、1液型と2液型のタイプがあります。
それぞれの特性を理解し、適切な塗料を選択することが重要です。
❸シリコン塗料:優れた耐久性と耐熱性を持ち、光沢感があり美観をキープします。
また、汚れにくいという特性もあります。
シリコン塗料とは、シリコン樹脂を主成分とした塗料のことを指します。
以下にその特性を詳しく説明します。
- 耐久性が高い:シリコン塗料は非常に耐久性の高い塗料です。具体的には以下、3つの耐久性があります。
- 耐熱性:600℃前後でも耐えられる。
- 耐水性:塗膜が固く、撥水性がある。
- 対候性:酸性雨や強風、紫外線に強い。
- 光沢・ツヤがあり、汚れがつきにくい:シリコン塗料の多くは光沢・ツヤのある仕上がりになります。
また、汚れにくいため長期間美観を保つことができます。 - コストパフォーマンスが良い:シリコン塗料は、価格と性能のバランスが丁度良く、自宅の塗装に選ぶ方が多いです。
しかし、以下のようなデメリットもあります。
- アクリル塗料やウレタン塗料と比較すると高価:シリコン塗料はアクリル塗料やウレタン塗料と比較すると値段が高くなります。
その分耐久年数は長くなりますが、次の塗替え時期が早く訪れてしまいます。 - シリコン含有量が少ない塗料を使うと耐用年数が短くなる:シリコン塗料でもシリコンの含有量で性能が変わります。
シリコン含有量の少ない塗料を使用すると、耐用年数が短くなる可能性があります。 - 他の塗料より塗膜が硬い為ヒビ割れしやすい:シリコン塗料は、他の塗料に比べて乾燥後の塗膜が硬いため、そのぶんひび割れが起きやすいです。
これらの特性を理解した上で、適切な用途で使用することが重要です。
具体的な選択の際には専門業者の意見を参考にすることをお勧めします。
また、シリコン塗料は、住宅用の塗料の中では、最もポピュラーな塗料で、大体7~8割はシリコン塗料を使って外壁塗装が行われています。
そのため、初めて塗装リフォームをするという方でも、シリコン塗料を選べば大きな失敗はないでしょう。
ただし、シリコン塗料の上位塗料で費用も数倍するフッ素塗料や無機塗料と比較すると、耐久年数が短いため、次の塗替え時期が早く訪れてしまいます
❹ラジカル型塗料:ラジカル塗料、正式には「ラジカル制御型塗料」と呼ばれるものは、比較的新しい種類の塗料で、特に外壁や屋根の塗装に使用されます。
以下にその特性を詳しく説明します。
- ラジカル制御:ラジカル塗料は、「ラジカル制御型の酸化チタン」と「HALS(光安定剤)」という2つの成分が配合されています。
これらの成分は、紫外線の影響で発生したラジカルによる塗膜の劣化を防ぐ効果があります。 - 耐候性:ラジカル塗料は、劣化しにくく、耐候性が高いです。
- 低汚染性:ラジカル塗料は、汚れが付着しにくい特性があります。
- 作業性:ラジカル塗料は、作業性が高く、手間なく簡単に施工できます。
- 価格:ラジカル塗料は、価格が安く、高性能であることが特徴です。
ただし、以下のようなデメリットもあります。
- 実績が少ない:ラジカル塗料は、2012年に日本ペイントで発売された比較的新しい塗料で、まだ実績が12年ほどしか経っていないため、どれくらい耐候性があるのかなどの実績が少なくなっています。
- 濃い色を作るのが難しい:ラジカル塗料の主原料は白色顔料の酸化チタンなので、塗料の色を混ぜ合わせるときにダーク系の濃い色を作るのが難しいです。
❺フッ素塗料:耐用年数が長く、新築のような光沢の綺麗さを保つことができます。
- 無機塗料:高い耐候性を持ち、カビやコケが発生しにくいです。
- 低汚染性と防汚性に優れています。
フッ素塗料とは、蛍石を原料としたフッ素樹脂を主成分とする塗料のことを指します。
以下にその特性を詳しく説明します。
- 耐久性が高い:フッ素塗料は非常に耐久性が高く、一般的には15〜18年の耐用年数を誇ります。
そのため、一度の塗装で長期間美観を保つことができます。 - 耐熱性がある:フッ素塗料は紫外線の熱による劣化がしにくいです。
- 親水性・低摩擦性:フッ素塗料は水になじみやすく、汚れが付きにくいです。
また、付いた汚れも簡単に洗い流すことができます。 - 防藻性・防カビ性:フッ素塗料は藻やカビが付きにくいです。
- 光沢がある:フッ素塗料は光沢があり、美しい仕上がりになります。
しかし、以下のようなデメリットもあります。
- 価格が高い:フッ素塗料は他の塗料と比較すると価格が高いです。
その反面、耐久性が高いため、長期的に見るとコストパフォーマンスは良いと言えます。 - 再塗装がやや難しい:フッ素塗料の塗膜は硬く、再塗装する際には下地処理が重要となります。
- 塗膜が硬く、弾力性がない:フッ素塗料の塗膜は硬く、ひび割れを起こしやすいです。
これらの特性を理解した上で、適切な用途で使用することが重要です。
具体的な選択の際には専門家の意見を参考にすることをお勧めします。
また、フッ素塗料は、一般住宅だけでなく大型建造物での塗装にも使われます。
そのため、初めて塗装リフォームをするという方でも、フッ素塗料を選べば大きな失敗はないでしょう。
ただし、フッ素塗料の上位塗料で費用も数倍するフッ素塗料や無機塗料と比較すると、耐久年数が短いため、次の塗替え時期が早く訪れてしまいます。
❻ハイブリッド塗料:異なる性質を持つ複数の樹脂などを組み合わせて作られた塗料で、その特性は組み合わせる樹脂によります。
これらの塗料はそれぞれ特徴があり、塗装を行う住宅の周囲環境に応じて適した塗料を選定することが必要です。
ハイブリッド塗料とは、有機塗料と無機塗料を混ぜ合わせて作られる、両者の特性をあわせ持つ高性能な塗料を指します。
以下にその特性を詳しく説明します。
- 耐久年数が長い:ハイブリッド塗料は、耐久性の高い無機成分を含むため、紫外線の影響を受けやすい有機塗料よりも耐用年数が長いことがメリットです。
- 光沢が長続きする:ハイブリッド塗料は、粘性が調整され均一・平らになることで、美しいツヤが出て光沢が長持ちしやすくなることもメリットです。
- 割れにくく、燃えない:無機塗料に有機成分を混ぜ合わせることで柔軟性が上がり、耐久性を保ちやすくすることが可能です。
しかし、以下のようなデメリットもあります。
- 塗料自体が高額なものがある:ハイブリッド塗料は高品質であるぶん、種類によっては高額になることがデメリットです。
- 施工経験の少ない業者が多い:ハイブリッド塗料は歴史が浅いため、まだ取り扱っていない施工業者も多いこともデメリットのひとつです。
また、塗料の選択は耐用年数に大きく影響しますので、慎重に選ぶことが重要です。
ご自宅の状況や予算に合わせて、最適な塗料を選んでください
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