コンセプト
屋根修理には7つの基本があります!
屋根修理の7つの基本を理解することで、失敗しない工事を達成することができます。
基本情報を知っていることで、工事の仕上がりが左右されるといっても過言ではありません。
今回は、屋根修理で是非知っておいていただきたい必要な知識を、丁寧にわかりやすく解説していきます。
おすすめポイント
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1❶屋根修理の基本を知らないと、あなたは損をする?
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2❷屋根修理の基本って何?知っておきたい7つの知識とは
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3❸屋根修理の基本1:屋根の素材と形
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4❹屋根修理の基礎2:劣化の症状について
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5❺屋根修理の基礎3:費用について
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6❻屋根修理の基礎4:工事について
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7❼屋根修理の基礎5:見積もりについて
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8❽屋根修理の基礎6:業者について
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9❾屋根修理の基礎7:時期について
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10❿DIYで屋根補修する方法と手順
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11⓫まとめ
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❶屋根修理の基本を知らないと、あなたは損をする?
屋根修理の基本知識を持っておかないと、工事の際に失敗したり損をする可能性があります。
屋根修理をしたいと思ったとき、皆さんは何からはじめますか?
- 急いで業者を探そうとする
- 安い費用で修理できる方法を探す
- 自分で直す方法を探す
屋根修理が必要になった場合に、いきなり業者を探すこともあるとおもいます。
または、自分でできる修理方法を探してDIYしようとするかもしれません。
しかし、事前に必要な知識がないまま屋根修理工事を進めると、後々トラブルが発生する可能性があります。
屋根修理を行う前に知っておいていただきたい基本知識がありますので、屋根修理をする前に、是非以下で紹介する情報を確認してみてください。
屋根修理は何でしないといけないの?それは屋根修理を行わないと、破損箇所が雨水の浸入口となり雨漏りの原因となるからです。
雨漏りが発生すると、建物内部にカビが生えたり、シロアリを呼び寄せたり、根幹たる木材を腐食させ建物の寿命を大きく縮めることになってしますからです。
また、建物だけでなくあなたやご家族のカビなどによる健康被害も発生する恐れもあります。
このように、さまざまな問題が起こる可能性があるため、屋根修理の工事は基本的に絶対必要な工事です。
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❷屋根修理の基本って何?知っておきたい7つの知識とは
屋根修理には、知っておかなければいけない以下のような7つの基本があります。
- 1つ目:屋根材と屋根の形
- 2つ目:劣化の症状
- 3つ目:費用
- 4つ目:工事
- 5つ目:見積もり
- 6つ目:業者
- 7つ目:時期
必要な知識を持たずに工事を行うと、悪徳業者を選んでしまったり、適正価格よりも何倍も高いお金を支払ったりしてしまう方も出てきます。
特に、屋根修理がはじめての方は、必ず基礎知識を確認してから業者に依頼するようにしてください。
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❸屋根修理の基本1:屋根の素材と形
屋根修理の1つ目の基本として、屋根の素材と形を覚えていきましょう。
屋根の素材と形状にはさまざまなタイプがあります。
修理前にご自宅の屋根タイプを把握しておかなければ、業者にいわれるがまま工事が行われてしまい、損をすることにもなりかねません。
また、屋根の表面となる素材だけでなく、内部に使用される部材についても確認しておきましょう。
下記にて、屋根に使用される素材や、形状タイプについて細かく説明していきます。
❸-1屋根を構成する代表的な素材
住宅の屋根に使用される主な素材を以下で紹介します。
屋根材 耐用年数(目安) 詳細
屋根の1層目(1番外側)で使用する素材
化粧スレート屋根
(コロニアル) 20〜25年 セメントが原料の薄い板状の屋根材です。費用も比較的安く施工がしやすいので、新築時の屋根によく使われています。屋根表面の塗装が剥がれてくると、防水性が下がり劣化スピードも速くなります。定期的なメンテナンスが欠かせない屋根材のひとつです。
金属屋根
(トタン屋根、ガルバリウム) 10〜30年 屋根のリフォームや葺き替え工事で使われることが多い屋根材です。金属製なので、耐久度も高く比較的施工もしやすいので、人気の屋根材です。
瓦屋根
(日本瓦、洋瓦) 50年以上 瓦は施工が難しいので、専門の職人に施工してもらわなければなりません。
粘土を瓦の形に整えて、高温で焼き上げたものを陶器瓦といいます。
形状や材質によって日本瓦(和瓦)や洋瓦などと呼び分けます。
セメント瓦屋根
(セメント瓦、コンクリート瓦) 30年 セメントやコンクリートが主成分の屋根瓦です。
セメントやコンクリートでつくられているため、屋根材が重く、重量に耐えられる建物でなければ施工できません。
アスファルトシングル
20〜30年 軽量で耐用年数(耐久度)にも優れている屋根材です。
ただし、施工経験がない、または少ない業者も多いため、業者選びの際は注意が必要となります。
1枚ずつ張り付けるようにして施工するタイプの屋根材なので、風で飛ばされないようにしっかりと固定する必要があるのも特徴のひとつです。
鋼板屋根
25~35年
ガルバニウム鋼板やジンカリウム鋼板といった、金属製の屋根材です。
現在は、鋼板屋根材も軽量でさびにくくなっています。
その中で、「ディーズルーフィング」は鋼板の表面に超高温で石粒をコーティングした屋根材もあり、メーカー保証も30年と長い商品も販売されています。
石粒をコーティングすることで、10~15年で塗装をする事も無く、色褪せもしないのが大きな特徴です。
現在は、屋根の葺き替えやカバー工法で多く用いられています。
棟板金棟
板金 15~20年 屋根の頂上部分に付いている、金属板です。
雨が屋根の内部に浸入するのを防ぎます。
屋根の2層目(外側と内側の中間)で使用する素材
防水シート(屋根下葺材)
(ルーフィング) 10~20年 外装の屋根材であるスレートや瓦などの下に敷かれている防水シートです。
一次防水が屋根材で、二次防水として防水シートがあります。
一次では直接降る雨の浸入を防ぎ、防ぎきれず屋根の中に入ってきた水を通さないために二次防水として防水シートが待ち構えています。
防水シートが破けると雨漏りにつながるので、非常に大事な素材です。
屋根の3層目(1番内側)で使用する素材
野地板
(のじいた) 20~40年 防水シートを敷くための下地材になります。
野地板がなければ、防水シートや屋根材なども取り付けられないので、とても重要な部分です。
雨水で野地板が腐食してしまうと雨漏りの原因にもなるので、定期的なメンテナンスでよい状態を維持しておきましょう。
屋根に付属する部材
雨樋
(あまどい) 20〜30年 屋根の軒先部分に取り付けて、雨を受け止める部位です。また、地面に向かって排水するための縦樋も雨樋のひとつです。雨樋について詳しく知りたい方はこちら。
庇(ひさし)
(ひさし) 15〜20年 窓や玄関ドアの上などに取り付ける簡易的な屋根です。
窓や玄関の上に障害物がなく雨水の勢いが強い場合は、内部が水で濡れてしまいます。
そこで、簡易的な屋根を取り付けることで雨水の浸入を防げるのです。
木製や金属製などさまざまな種類があります。
屋根の素材や、部材について紹介してきました。
これらの名称や特徴を知っておくことで、屋根修理の際にスムーズに業者と相談できるようになるでしょう。
屋根の代表的な形7選
切妻屋根(きりづまやね)
・単純な屋根の形で雨が流れやすい
・導入コストも低い
・和・洋どちらの家にも合う万能屋根 寄棟屋根(よせむねやね)
・和・洋どちらの家にも合う
・構造上とても頑丈
・台風や強風の風圧にも強い
入母屋屋根(いりおもややね)
・和の家でよく選ばれる
・昔ながらの装飾が施しやすい 片流れ屋根(かたながれやね)
・密集住宅地で使われやすい屋根
・オシャレな家になる
方形屋根(ほうぎょうやね)
・方形は正方形
・ピラミッド型の屋根 陸屋根(りくやね・ろくやね)
・工場や作業場でよく選ばれる
・外からの光が入ってきやすい
はかま腰屋根(はかまごしやね)
・デザインがおしゃれ
屋根の形状について紹介しました。
屋根といっても、さまざまな形状があり、住宅のスタイルや環境に合ったタイプがあります。
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❹屋根修理の基礎2:劣化の症状について
屋根の劣化症状についても確認しておきましょう。
屋根は風雨や雪、紫外線による影響で経年劣化しやすい場所です。
そのため、経年劣化の症状を早めに見極めて対処しなければ、ひどく破損する原因にもなりかねません。
以下にて、屋根によく見られる経年劣化の症状とその内容を詳しく解説していきます。
劣化・不具合 詳細
屋根材のヒビ、割れ スレート(コロニアル)や瓦、ガルバリウムなどの屋根材の耐久度が落ちたら、ヒビが入る場合があります。
また、強風で飛んできたモノが屋根にぶつかり、屋根材が割れたりするケースもあります。
スレート屋根の反り(そり)
スレート屋根は、耐久度が減っていくと反り返る現象が起きます。
反ってしまった部分から雨水が浸入する場合もあるので、早めの修理が必要です。
スレート屋根がボロボロ
スレート屋根材に塗装した塗料の効果が切れてしまうと、ボロボロになってしまう場合があります。
触っただけで崩れてしまうこともあり、屋根の塗装効果が切れないように、定期的にメンテナンスをしなくてはなりません。
スレート屋根が水を吸ってブヨブヨ
スレート屋根の塗装が剥がれてしまい、屋根材に直接雨水が当たることで、不具合が起きます。
スレート屋根が水を吸ってブヨブヨの状態になります。
屋根の機能が軽減してしまうので、交換修理が必要です。
スレート屋根の欠け
強風によって飛んできた小石やスレート屋根同士のぶつかりなどで衝撃が加えられると、欠けてしまうことがあります。
状態が悪化すると雨漏りの原因にもなるため、欠けが見られたら早めの修理が必要です。
トタン屋根のサビ
トタン屋根は金属製なので、雨水にさらされ続けるとサビてきてしまいます。
そのままにしておくと穴もあいてしまうので、定期的にメンテナンスを行いましょう。
棟板金の浮き
強風や雨の影響によって、屋根材の上に取り付けられている棟板金(長い板状の金属)が浮き上がることがあります。
棟板金が浮いて隙間ができると、雨水が浸入して雨漏りが発生する危険性があります。
棟板金も不具合があればすぐに修理が必要です。
留め具である釘・ビスの浮き
釘やビスが打ち付けられている部材は強風や地震などの振動を受け続けます。
そのため、釘やビスが浮いてくることがあるのです。
釘やビスが緩むと雨漏りの原因になるため、早めの修理が必要です。
漆喰の崩れ
瓦屋根の頂上部分の瓦は、漆喰という石灰が原料の塗料で固定されています。
その漆喰が経年によって崩れてくると、屋根の内部に雨水が浸入してくる恐れがあります。
そのため、漆喰の崩れをそのまま放っておくと雨漏りの原因にもなるので、修理が必要です。
縁切り作業タスペーサーの設置がされていない
屋根塗装を行った際に、屋根材同士の隙間に塗料が埋まらないように縁切り作業が行われます。
しかし、縁切りが行われていないと雨が降った際に雨水の逃げ道がなくなり、雨漏りが発生してしまう原因になります。
雨樋の破損
雨樋には屋根から落ちる雨水を一旦受け止めて、樋を通って地下や地面に排水する機能があります。
しかし、強風や雨などの影響で破損が生じる場合もあります。
雨樋のゴミ詰まり
雨樋には落ち葉やゴミが飛来しやすく、それらが溜まると詰まりの原因になります。
近くに木や植物がある住宅の場合は、特に雨樋の詰まりに注意が必要です。
雨樋が詰まると雨水を効率よく排水できなくなるため、溢れかえり雨漏りの原因にもなります。
このように、屋根の劣化症状を引き起こす原因は多数あります。
劣化症状をすべて抑えるのは難しいですが、原因を把握しておくことで、屋根の破損や雨漏りをできる限り防げるようになるでしょう。
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❺屋根修理の基礎3:費用について
屋根修理の3つ目の基礎として、工事費用はいくらくらいかかるのかを知っておくと安心です。
屋根修理には部分補修や全体的な交換など、さまざまな方法があります。
以下にて、屋根修理にかかる費用相場を分かり易く紹介します。
修理内容 費用相場
屋根の部分的な修理
化粧スレート交換 5,000~3万円/枚枚数が多くなれば1枚当たりの費用は下がります。
ガルバリウム交換 2,000~6,000円/㎡※ガルバリウム1枚
(枚数が多くなれば1枚当たりの費用は下がります。)
瓦交換 5,000~5万円/枚※枚数が多くなれば1枚当たりの費用は下がります。
アスファルトシングル交換 5,000~8,000円ほど/㎡
ヒビ割れ(シーリング補修) 5,000~6,000円/箇所
棟板金の取り替え 3,500~8,000円ほど/m
漆喰補修 2,500~5,000円ほど/m
雨樋修理 1~70万円※修理の規模によって金額は上がります。
※全体の交換工事だと高額になります
雪止め設置 10~30万円ほど※雪が多い地域ではなくても、積雪が少しでもあれば施工しておくと安心です。
※建物が隣家と隣接している場合も、近隣トラブルを避けるために取り付けをおすすめしています。
雨漏り修理 2~200万円※事前の調査費用で費用が高くなる場合があります。
※雨漏りの状態や破損箇所によって、費用は異なります。
屋根の全体的な修理
屋根塗装 35~60万円
重ね葺き(カバー工法) 80~150万円
葺き替え 70~260万円
屋根修理の費用相場を施工内容別に紹介しました。
上記の費用相場はあくまでも参考程度にして、詳しい見積もりは施工を依頼する業者に確認するようにしましょう。
屋根修理の費用を安くする方法
屋根の補修・修理にかかる費用を安くするためには以下のような6つの対策があります。
- 相見積もりで費用を比較する
- コストと機能性のよい塗料を使う
- 中間マージンを減らす
- 火災保険の活用を検討する
- 補助金を利用する
- 外壁塗装も一緒に行う
以下にてそれぞれ詳しく解説していきます。
費用をできるだけ抑えたい方は、ぜひチェックしてみてください。
相見積もりで費用を比較する
1社だけでなく、2~3社程度に見積もりを出してもらい比較することで安い業者を探すことが可能です。
同じ工事内容でも、業者によって単価が異なるため、かかる費用にも相違が発生します。
中には極端に高額な費用を請求しようとする業者もあるため、3社程度に同じ条件で見積もりを依頼してみて予算に合う会社を探すとよいでしょう。
ただし、費用が安すぎる場合は手抜き工事のリスクがあるため、施工内容も比較する必要があります。
コストパフォーマンスに優れた塗料を使う
塗装を行う場合は、コストパフォーマンスに優れた塗料を選ぶようにしましょう。
塗料はグレードが高くなるほど耐用年数が長く、費用が高くなります。
そのため、価格の安い塗料を選びたくなるでしょう。
しかし、そのぶんメンテナンスの手間が増えて、将来的にかかる塗装費用が高額になる場合もあります。
一般的にはシリコン塗料を使いますが、1つ上のグレードであるフッ素塗料を使えばメンテナンスコストを抑えることもできるでしょう。
長い目で見ると、塗装にかかる費用が抑えられる場合もあります。
逆に、工事する際の初期費用を抑えたい場合は、シリコン塗料やウレタン塗料を選ぶとよいでしょう。
耐用年数がフッ素塗料よりも短くはなるものの、材料費は抑えられます。
中間マージンを減らす
中間マージンの支払いを避けることで、工事費用も抑えられます。
中間マージンとは仲介手数料のことです。
大手の業者に屋根修理を依頼すると、下請けに支払うための中間マージンがかかります。
屋根修理の費用が高くなる原因にもなるでしょう。
例えば、A社に屋根修理を頼みました。
しかし、A社は屋根修理に対応できないため、専門であるB業者へお願いしました。
このような形だと、2社が1つの屋根修理で関わることになるので、A社の利益 + 屋根業者の利益 + 施工費用 = 屋根修理費用となり、通常よりも費用が高くなるでしょう。
関わる会社が多くなるほど、中間マージンが発生して屋根修理の費用が高くなる傾向があります。
修理を依頼する際は自社施工かどうかを確認することが大切です。
火災保険を活用する
屋根の破損原因によっては、火災保険で修理が可能なので費用を抑えられます。
火災保険が利用できる屋根修理の条件として、一番に挙げられるのは規定された自然災害による破損であるということです。
火災保険では、「風災」「雪災」「雹災(ひょうさい)」などの災害によって屋根が破損した場合には、基本的に補償してくれます。
ただし、被害から3年以内の申告であったり、修理費用が20万円以上という条件があったり、各保険会社によって補償内容は異なるため、加入されている火災保険の内容をよく確認しておきましょう。
補助金を利用する
屋根の修理は、施工内容によっては国や市町村が設けている補助金を利用できる場合があります。
例えば、「省エネリフォーム」や「耐震リフォーム」などが有名です。
屋根を修理する際に断熱材も一緒に施工した場合は、省エネリフォームの補助金制度を利用できるかもしれません。
また、既存の屋根よりも耐震性に優れた屋根材を施工することにした場合には、耐震リフォームの補助金を利用できるケースもあります。
各自治体によって補助制度の内容は異なるため、住宅のある市町村の担当窓口で確認するのがおすすめです。
また、補助金を利用する際は必ず工事前に申請しなければなりません。
工事後に申請しても、補助金は受け取れませんのでご注意ください。
外壁修理または塗装も一緒に行う
屋根修理と一緒に外壁も修理や塗装を行うと、足場代や人件費の削減になる場合があります。
足場代は10~20万円ほどかかるため、屋根と外壁の修理を別々に行うと2倍の費用がかかるでしょう。
そのため、可能であれば外壁の修理も一緒に行うと、足場代の費用を抑えることができます
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❻屋根修理の基礎4:工事について
屋根修理の4つ目の基礎として、どのような工事内容があるかをより詳しく知っておく必要があります。
以下にて、屋根修理で主に行われている工事内容を詳しく解説するので、確認してみてください。
屋根修理の内容 詳細
屋根の部分的な修理
屋根材の交換・修理 屋根材が割れたり、強風で飛んでいってしまったりした場合は交換や修理を行います。
屋根材の破損は雨漏りにも発展するため、早めの対処が必要です。
屋根材を1枚だけ交換したり、全体の補修なども行います。
棟板金交換
屋根の頂上部分に取り付けてある金属板です。
経年劣化や、強風にあおられると、棟板金や留め具がずれて破損します。
棟板金と屋根の隙間から雨水が浸入する場合もあります。
早めに新しく取り替えることで、雨漏りを防げます。
漆喰補修
瓦の下に塗り固められている漆喰ですが、崩れがあると、隙間から雨水が浸入します。
雨漏りを引き起こす原因になるので、漆喰を詰め直したり、瓦を補修したりします。
雨樋交換・補修
屋根から落ちる雨水を効率よく排水や地面に流すための雨樋ですが、ゴミが詰まったり、不具合があったりすると、掃除や修理が必要です。
雨樋の排水機能が低下すると雨漏りの原因にもなるため、早めの対処が必要です。
部分シーリング(コーキング)
屋根材のヒビ割れなどの小規模な修理の場合には、シーリングで埋めて直す場合もあります。
また、一時的な処置として充填(注入)して、後ほど本格的な屋根修理を行うケースもあります。
屋根の全体的な修理
屋根塗装
屋根塗装は、屋根材を紫外線や雨水から受けるダメージを防ぐために必要な工事です。
シリコンやフッ素など、さまざまな塗料があります。屋根塗装が剥がれてきたり、色あせてきたりしたら屋根材の劣化が進行してしまうので、塗り直しが必要です。
屋根重ね葺き(カバー工法)
(カバー工法) 現在敷かれている屋根の上から、新しい屋根材を重ねていく修理方法です。
既存の屋根材の撤去は必要ないので、葺き替えよりも簡単に行える屋根修理になります。
屋根葺き替え
既存の屋根材だけではなく、下地材(野地板やルーフィング)も一度剥がしてすべて交換する工事です。
新しい下地材と屋根材に交換するため、耐久性が上がります。
既存の屋根材と下地材の撤去・処分費用も加わるため、高額になりやすい屋根修理です。
このほかにも、屋根の破損状態によってはさまざまな修理工事が行われます。
業者に修理工事を依頼する際は、施工内容をよく確認しておくようにしましょう。
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❼屋根修理の基礎5:見積もりについて
次に、屋根修理の際に業者から渡される見積もりについて解説します。
屋根修理の見積もりの際に、覚えておきたいポイントは、以下の3つです。
- 現地調査
- 見積もり
- 見積書
この3つのポイントを知っておくことで、見積もり後の費用が適正かを判断しやすくなるでしょう。
それぞれのポイントについて、以下で詳しく紹介していきます。
見積もりのポイント1:現地調査について
屋根修理の見積もりでは、現地調査を必ず行う必要があります。
屋根修理で行われる現地調査について、以下のポイントを確認しておきましょう。
- 本当に屋根修理が必要か
- どんな屋根修理が必要か
- どのくらいの費用が必要か
それぞれのポイントを、以下でチェックしてみましょう。
現地調査で、本当に屋根修理が必要なのかがわかる
現地調査では、不具合がある箇所を隅々まで確認して、本当に修理が必要かをまずは確かめます。
現地調査が特に必要なケースは、訪問販売(セールス業者)でやって来た業者に、屋根の不具合を指摘をされて見積もりを出された場合です。
訪問営業による屋根の指摘では、本当に修理が必要な状態なのかがわかりません。
そのため、トラブルを避けるために現地調査を行い、屋根の状態を確認する必要があります。
屋根にあがらずに見積もりをする業者は論外です。
現地調査では、適切な工事内容を決めたり、見積もりを出したりするための大事な工程です。
そのため、屋根にあがっての現地調査を行わず、目視(遠くから見る)だけで見積もりをしようとする業者とは契約しないほうがよいでしょう。
適切な屋根修理や適正な費用を出すためにも、屋根にあがっての現地調査は必須です。
現地調査で、どんな屋根修理が必要かがわかる
現地調査を行うことによって、どのような屋根修理が必要になるかがわかります。
屋根材にヒビが入っている、または防水シートまで破れているといったように、調査を行うことで詳細がわかるでしょう。
依頼主からの説明を踏まえつつ、現地調査をすることでより破損状態を詳細に判断することが可能です。
修理工事を成功させるために、現地調査は欠かせない工程といえます。
現地調査で、どのくらいの費用が必要かがわかる
現地調査は、屋根修理を行うための適正な費用を出すには欠かせません。
現地調査をせずに、依頼主から屋根の状況を聞いただけで費用を決められては、安心して工事を任せられないでしょう。
そのため、業者による現地調査によって判明した不具合や必要な工事内容から、費用を算出しなければなりません。
見積もりのポイント2:見積もりについて
見積もりとは、現地調査で調べた結果を元に、修理内容やかかる費用を提案することです。
屋根を修理するための最適なプランを提案する工程なので、わからない点や変更したい内容は必ず業者に相談しましょう。
見積もりのポイント3:見積書について
見積書は、見積もりにて出された工事プランの詳細が記載された書類です。
使用する道具や材料、人件費などが細かく記載されています。
そのため、見積書に書かれていない工事は行われないため、必要な工程に漏れはないか確認することも大切です。
見積書の内容の確認を怠ると、工事の途中や後にトラブルの原因になる場合もあります。
すぐにサインはせずに、工事費用は適切か、工事内容は間違っていないかなどをチェックしましょう。
また、見積書の内容が明瞭に記載されていなければ費用の水増しなどが行われている場合もあります。
業者に内訳の詳細を確認しても正確な答えが得られなければ、依頼は避けた方が安心です。
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❽屋根修理の基礎6:業者について
屋根修理の6つ目の基礎として、業者について確認してみましょう。
修理を依頼する業者についてよく把握しておかないと、施工不良やトラブルの原因にもなりかねません。
以下にて、屋根修理を依頼する際に確認しておきたい、業者に関する知識を解説していきます。
屋根修理の業者を選ぶ前に知っておきたい悪徳業者(訪問業者)のキケンな手口
屋根修理を行う業者の中には悪徳業者も存在しており、被害も年々増加しているので、注意が必要です。
特に、訪問業者による屋根修理トラブルが消費者センターへ報告されています。
悪徳業者による訪問販売の手口を知っておくことで、危険を未然に防ぐことができるでしょう。
覚えておきたい悪徳業者がよく使う手口は、以下の6つです。
- 突然やってきて修理を提案してくる
- 大幅な値引きで契約を迫ってくる
- 見積書が簡易的なものである
- キャンペーン適用を推してくる
- 今契約しないと担当が変わると語る
- 仮契約だけしてくださいと語る
以下にて、それぞれの手口の詳しい内容を紹介していきましょう。
突然の訪問営業
突然あなたのお家にやってきて、屋根修理を提案してくる
訪問販売で突然ご自宅にやって来て、屋根修理を勧めてくる業者には注意しましょう。
訪問販売で営業を行っている業者は、契約をとるためにさまざまな口実で、こちらの不安を煽り屋根修理を提案してきます。
そのため、訪問営業による工事の契約はすぐに行わないことが大切です。
優良な業者であれば、依頼主の不安を強く煽ることもしません。
大幅な値引き(10万円以上)で契約を迫ってくる
大幅値引きをすることで、契約を迫る手口は悪徳業者がよく使う方法です。
特に、10万円以上の値引きを行う業者には注意しておきましょう。
修理費用から10万円も値引きすると、業者の利益はなくなってしまいます。
そのため、悪徳業者は使用する材料のグレードを勝手に落としたり、施工内容を削減したりするケースが多いです。
大幅に修理費用を値下げするのは、依頼主から契約をとるための手段なので注意しておきましょう。
見積書の内容が簡易的な内容
見積書が「一式」など金額の妥当性を感じない簡易的なもの
見積書は屋根修理の内容を表す大事な書類なので、簡易的に作成されていた場合は悪徳業者の可能性が高いです。
特に、費用の内訳が丁寧に記載されておらず、「一式」とまとめられていた場合には注意しておきましょう。
費用の内訳には使用する部材の種類や個数、金額などが記載されているのが一般的です。
しかし、内訳が不明瞭な場合は費用の水増しをされる可能性があります。
見積書に曖昧さを感じたら、危険な業者である可能性が高いことを覚えておきましょう。
キャンペーン
今すぐ契約してくれるならキャンペーンが適用できますと語る
工事の相談時に「キャンペーンで安くなる」「今だけ」といったキーワードが使われたら注意しましょう。
このようなキーワードを出してくる場合は、依頼主を焦らせて正常な判断ができない環境を意図的につくり出しています。
また、キャンペーンを前面に押し出してくる業者は、技術力に自信がないために値引きを武器にしている可能性もあるでしょう。
美味しい話にだまされずに、優良で技術力のある業者に工事を依頼するようにしてください。
今契約しないと担当が私ではなくなりますと語る
訪問営業でやって来たスタッフが、「今契約しないと担当者が変わる」と情に訴えてきたら注意してください。
スタッフと話をしていて「よい人だから」と愛着が湧いてしまうこともあるでしょう。
そういった心理的状況を利用して、「せっかくお話を聞いてもらいましたが、今契約しないと担当が変わります」と訴えかける悪徳業者もいます。
そのまま契約してしまうと、高い金額の屋根修理になってしまうなど、後々トラブルになる可能性もあるため、情だけで工事は契約しないようにしましょう。
いつでもすぐ解約できるので仮契約だけしてくださいと語る
いつでも解約できるからと、仮契約を迫ってくる業者は悪質なので避けておきましょう。
仮契約を行い、いざ解約しようとしたら莫大な違約金を払わされることになったというパターンもあります。
もし、仮契約をする場合には必ず解約に関する情報を確認しておくようにしましょう。
また、業者に解約時の方法や違約金について確認しても曖昧に返答される場合は悪徳業者の可能性が高いです。
仮契約だとしてもサインはしないようにしましょう。
規模で違う屋根業者の詳細
屋根修理を行う業者の詳細は、以下の通りです。
屋根修理業者
家を建ててくれた業者 家を建ててくれた業者にも屋根修理を依頼できます。しかし、家を建ててくれた業者は屋根修理を専門にしていない場合もあります。そのような場合には、別業者に依頼することになるため、中間マージンが発生して費用が高くなります。
大手ハウスメーカー・大型工務店
大手の会社は、信頼性があり安心して工事を依頼できますが、小規模の修理を請け負っていない場合もあります。
そのため、専門の屋根業者へ仕事を外注するので、中間マージンが発生して費用が高くなります。
地元の工務店 地元の工務店となると、専門知識や技術などもあり安心感があります。
しかし、屋根の修理は専門業者へ依頼することが多いです。
そのため、中間マージンが発生して費用が高くなる場合があります。
地元の屋根業者
ご自宅のある地域で営業している屋根業者は技術力もあり、大手の会社に比べて工事の相談がしやすいです。
また、自社施工の会社に依頼することで、中間マージンが発生しないため費用も抑えられます。
ただし、質が悪い屋根業者を選んでしまうと、修理に失敗する可能性もあります。
地元密着の優良な屋根業者
地元密着で、さらに優良な屋根業者であれば、満足いく工事が行えます。
自社施工の会社であれば中間マージンもかからないため費用も抑えられます。
また、屋根の知識や修理の経験も豊富なため、適切な工事を適正価格で行ってくれるので安心です。
悪徳業者
10万円以上の大幅値引きや現地調査もせずに見積もりを行う業者は悪徳です。
このように、契約を得ることだけを考えた悪徳業者は絶対に避けておきましょう。
もし悪徳業者へ修理を頼んでしまった場合は、手抜き工事をされたり、無駄な出費がかかったりすることもあります。
訪問販売業者
突然ご自宅にやって来て、工事を提案してくる業者は注意が必要です。
このように、突然あなたのお家に来て屋根を修理したほうがいいと契約を迫ってきます。
訪問販売でのトラブルが後を絶たず、消費者センターにも多数の相談が寄せられている状態です。
訪問販売で屋根修理の契約を迫ってくる業者とは契約しないようにしましょう。
屋根修理を依頼できる業者はさまざまあるので、選ぶ際はどこに頼めばよいか悩むでしょう。
大手の会社は安心感がありますが、地元の特性をよく把握した、地域密着型の優良業者に依頼するのがおすすめです。
業者のことで覚えておきたい元請け・下請け・孫請けについて
大手のハウスメーカーや工務店に工事を依頼する際は、以下の3つの単語を覚えておきましょう。
- 元請け
- 下請け
- 孫請け
まず、屋根修理の工事を大手のハウスメーカーや工務店に依頼した場合に、工事自体は別の業者にお願いした場合、大手のハウスメーカーや工務店は元請けとなり、工事を依頼された業者は下請けとなります。
さらに、下請け側でも対応できない場合に別の業者へと工事を頼むと、その相手は孫請けです。
このように、下請け、孫請けと屋根修理の依頼が渡されていくたびに、中間マージンがかかり工事費用は高くなっていきます。
そのため、屋根修理を依頼する際は、できるだけ自社施工する業者に依頼する方が費用は抑えられるでしょう。
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❾屋根修理の基礎7:時期について
屋根修理の7つ目の基礎として、工事に適した時期について確認しておきましょう。
屋根修理において、一番気を付けなければいけないのが雨になりますが、注意点を確認しておけば施工は可能です。
以下にて、時期ごとにどのような点に注意して工事をすべきかまとめていますのでぜひチェックしてみてください。
季節 月 詳細
春 3月4月5月
春は気候も安定しており、屋根修理にはベストな時期といえます。
しかし、業者が繁忙期でもあるため、早めに工事の依頼をすることをおすすめします。
夏 6月7月8月
雨も多くなる時期のため、予定を組む際は注意しなければなりません。
しかし、きちんと天候を読み、雨が降ったらすぐに作業を中止するといった迅速な対応ができる業者であれば問題ありません。
しかし、雨が多い時期だからこそ、屋根の不具合も多いです。
逆に屋根の不具合を見つけるチャンスの時期でもあるため、点検を行ってみましょう。
秋 9月10月11月
気候が安定する頃なので、屋根修理の時期としてはよい時期となります。
ただし、台風にはご注意ください。
年末に差し掛かるので、年内に屋根の問題を解消したい方が多く、工事件数が増える可能性があります。
そのため、時期としてはよいですが、優良な屋根修理の業者のスケジュールが埋まってしまっている場合があります。
冬 12月1月2月
寒さが厳しい時期ですが、塗装を除く屋根修理の時期としては問題ありません。
塗装の場合は気温が低すぎると施工不良の原因となります。
寒さの影響で職人の手先が動きにくくなってしまうこともあり、屋根では精密な修理が必要なため、注意が必要です。
寒さにも慣れている、または対策が万全である優良な屋根修理業者を選びましょう。
季節ごとに、屋根修理を行う際のポイントや注意点を紹介しました。
緊急を要する場合はすぐに修理が必要ですが、定期的なメンテナンスであれば、依頼しやすい時期に合わせて施工するとよいでしょう。
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❿DIYで屋根補修する方法と手順
DIYで屋根修理を行う際の方法を紹介していきます。
DIYでもできる修理内容についても解説しますので、現在起こっている屋根の不具合がご自身で対応できるかどうか確認してみてください。
DIYでできる屋根補修の種類
- 雨樋のテープ修理
- コーキング補修
- 塗装
DIYでできる屋根の補修は主に以下の3つです。
雨樋補修は、ホームセンターで雨樋専用のテープを購入して、はしごを使って修理します。
主に、雨樋の水漏れやひび割れなどを補修する方法です。
ただし、雨樋の補修テープは応急処置にしか過ぎません。
処置後は、業者に本格的な修理をしてもらわなければ症状はすぐに再発するでしょう。
次に、屋根のコーキング補修とは、ひび割れを塞ぐための方法です。
雨漏りの場合はDIYでは原因特定が困難なため、原則として業者に依頼するようにしましょう。
雨漏りの原因ではない部分をコーキングで塞いでしまうと、逆に症状が悪化する場合があります。
また、屋根の塗装はDIYでも可能な作業です。
ただし、屋根は滑りやすいため転落のリスクが非常に高くなります。
DIYで屋根塗装をして転落しても、労災は受けられません。
業者に依頼する以上の医療費がかかる恐れがあるため、不慣れな方はDIYでの作業は避けておきましょう。
DIYで屋根補修をする際の手順
どうしてもDIYで屋根を補修したい方のために、基本的な手順もご紹介します。
基本は「下地処理」と「補修作業」の2つの手順で行い、雨樋補修をテープで行う場合は、施工箇所をきれいにしてからテープを貼っていきましょう。
コーキングの場合も同様で、補修場所をきれいにしてから下塗りをして、材料を注入しなければ剥がれてしまいやすいです。
最後に、屋根塗装の場合は下地処理のあとに、以下の3つの工程が必要になります。
- 下塗り
- 中塗り
- 上塗り
また、屋根塗装をする際は作業を安全に行うための足場が必要です。
足場の組み立てはDIYでは不可能なので、業者に10〜20万円程度支払って依頼する必要があります。
塗装に必要な道具や材料はホームセンターで購入が可能です。
しかし、屋根を塗装するのには技術力や体力が必要となり、さらに安全に配慮しながら作業をしなければなりません。
転落事故が起きる危険性も高いため、不安がある方は専門業者に相談するようにしましょう。
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⓫まとめ
どんな症状が出たら屋根を修理すべき?
屋根材のヒビ割れや反り、サビなどの症状が出ていたら修理を検討した方がよいです。
経年劣化だけでなく、自然災害や施工不良などによっても劣化や不具合が生じることもあるので、注意。
屋根修理の費用相場は?
修理の規模によって金額が大きく異なるので、注意。
例えば、スレートの部分的な交換であれば、1枚につき5,000〜3万円ほど。
しかし、全体的な屋根リフォーム(葺き替え・重ね葺き)の場合は、70〜260万円程度の費用が必要。
豊富な施工経験と深い専門知識を活かして、お客様の屋根や外壁の状態を正確に検査し、適切な工法でご提案いたします。
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